直流地絡電流検出継電器(予兆形)

第35回入賞製品・技術

奨励賞

直流地絡電流検出継電器(予兆形)_写真

地絡事故を未然に防ぐ事故の予兆をとらえる電流検出継電器

概要

変電所事故を未然に検出

本機器は首都圏の鉄道運行において在来線区で主に用いられている直流変電所での地絡事故を検出する為のものです。 具体的には直流変電所内の配電盤において使用されます。地絡とは電気回路の絶縁が破壊されて大地に電気が漏れ出てしまう現象のことです。これらは変電所火災の原因にもなり、さらには大きな輸送障害などの原因となりえます。 本機器は完全地絡を検出するだけでなく地絡に発展する前の絶縁が破壊される予兆を検出することができ、それによって地絡事故を未然に防ぐことを実現しました。

特徴

従来では検出が難しい微弱な電流をとらえる

本装置は新設する配電盤に併せて使用することを想定しています。 配電盤の下に電気を通さない絶縁素材を敷くことで電流が接地線のみを通るようになります。これにより地絡が発生する前の本来検出することが難しい微弱な電流を検出し、今後発生しうる事故の予兆を検出します。また、地絡発生を電流で監視することで装置を直接流れない構造になっており、地絡発生時の故障にも強くなっています。さらに予兆検出時は検出時間を長めに取る事でノイズによる誤作動にも強いつくりになっています。

用途

安全な鉄道輸送に貢献

本装置は主に首都圏在来線の直流電流を用いる鉄道変電所の変電設備を保護する用途に用いられます。変電所設備内部の劣化などにより地絡が発生しそうになった時の微弱な予兆電流をとらえ、事故を未然に防ぐことが出来ます。これにより感電事故や火災などの重大事故、そしてそれによる輸送障害などを防ぎ、安全な鉄道輸送に貢献します。 また、直流変電所は首都圏100km圏内だけでも200ヶ所以上あり、今後はさらに多くの変電所に配置されることが期待されています。

講評

鉄道用の給電設備でアースへ電流が流れる地絡が生じると機器の破壊・火災が生じ重大事故に繋がりますが、この製品はその前に電流を遮断することができます。同様のコンセプトの製品はいくつかありますが、この製品はアースへ流れる微弱な電流を直接検知して事故の予兆段階で対応できる点を特徴としています。既に鉄道事業者への展開が図られていますが、鉄道の社会インフラとしての重要性がますます高まっている中、大田区発の技術で社会の安全・安心に貢献できるよう、より一層、普及に努めていただければと思います。

企業情報

社名 永楽電気株式会社
住所 〒143-0003 東京都大田区京浜島2-15-13
TEL

03-3799-481203-3799-4812

FAX

03-3799-4815

メール y-ito@eiraku.com
HP http://www.eiraku.com/index.html
業種 製造業
事業内容 電気機械器具の設計、製作、販売並びに修理加工電気機械器具の据付、配線工事の設計、施工及び保守情報通信及び監視制御のシステム設計に関する業務並びにハードウェア、ソフトウェア開発及び販売に関する業務
経営支援部イノベーションセクション
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