サーフェス形状探索システム「ORIFACE」

第34回入賞製品・技術

優秀賞

サーフェス形状探索システム「ORIFACE」_写真
サーフェス形状探索システム「ORIFACE」_写真1

「折り工学」を用いて、機能と製造を考慮したサーフェス形状最適化を実現

概要

折り工学を用いた新しい形状創出システムの実現

弊社が開発した「ORIFACE」とは、数ある折りパターンの中から要求に合うサーフェス形状を探索するシステムです。紙を折ったときに生まれる幾何学的パターンを、モノの表面構造(サーフェス)に応用することで、既存の製品に対して折り畳み性や衝撃吸収性、吸音性など様々な機能を付与することが可能となります。紙だけでなく、樹脂や金属など多様な材料を対象としています。
弊社では、このサーフェス形状探索システム「ORIFACE」を用いて、製品の表面構造を計算し、工学的な用途へ応用することで、製品課題の解決や新事業創出を行っています。

サーフェス形状探索システム「ORIFACE」_写真2

特徴

折り工学のノウハウを生かした最適化技術

ORIFACEの特徴は、折り特有の機能と製造技術を考慮したサーフェス形状の高速な最適化です。
探索範囲が広く計算コストが高いという既存手法の課題に対して、探索形状を折りに限定することで高速な最適化、さらに衝撃吸収性や剛性の向上などの折りならではの機能を生かした製品創出を可能にしました。
また、最適化で生まれる特殊な形状は製造が難しいものが多いですが、折り工学により平面から形状構築を可能にすることで、複雑な立体形状であっても製造が容易になるという利点もあります。

サーフェス形状探索システム「ORIFACE」写真3
サーフェス形状探索システム「ORIFACE」写真4

用途

金属加工への応用と製造業のDX化

金属折板屋根市場への導入を考えており、金属折板屋根に「ORIFACE」で探索した折り加工を施すことで、従来よりも材料を10%以上削減することに成功しました。このように材料削減した折板屋根を製造可能にすることは、環境負荷軽減への貢献が期待できます。
また折板屋根以外にも、「ORIFACE」をクラウドサービス化することで、設計支援ソフトや2D図面から3Dモデルへ変換するソフトなど、様々な業界へのDX化を推進することも可能であり、製造業界において本システムは非常に大きな市場価値を持つと考えています。

講評

この製品は、薄板の「折り」による構造体の強度や変形特性等をもとに、所要の機能を発現させるために最適な折り形状(サーフェス形状)を探索・提案するシステムです。こうした構造体に求められる機能は様々ですが、例えばできるだけ少ない材料で曲げ剛性を高めたい、特定の方向には容易に変形する構造体を作りたいなど、機能に合わせた折り形状をデータベースに基づいて提案してくれることを特色としています。CAEの機能を飛躍的に高める可能性を秘めていることが評価されて、優秀賞に選ばれました。

企業情報

社名 株式会社OUTSENSE
住所 〒143-0013 東京都大田区大森南4-6-15テクノフロント森ケ崎406
TEL

03-6715-167203-6715-1672

メール info@outsense.jp
HP https://outsense.jp/
業種 製造業
事業内容

折り工学を用いた3つのサービスを推進しています。

  • 『ORIFACE』を用いた試作開発/製品開発を行う折り受託サービス
  • 学生を対象にした研究開発型教育サービス「ORIKUMI-kids」
  • 多種多様な立体形状の壁面を製造する「SORIORI」サービス
経営支援部イノベーションセクション
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