高性能サーボプレス加工機による複雑形状に対応する微細穴プレス加工

おおた秀逸技能賞

概要

今までの微細穴加工は切削ドリルやレーザー、エッチング加工が一般的であったが、切削ドリル、レーザーでは角穴等の異形状には対応出来ず、またエッチング加工では樹脂等の金属以外の材料に対応出来なかった。そこで、長年プレス加工を行ってきた弊社では独自のサーボプレス機から開発し、金型によるプレス加工で微細穴あけ加工を可能にした。

特徴

このプレス機では下死点精度±0.01mmを確保しつつ、加工モーションも自在に設定出来、X/Y軸数値制御式の材料テーブルを搭載し、加圧方向のZ軸と合わせて最速130spmの加工を行う。位置情報・加圧力など加工条件の入力や、運転などのプログラミング操作を簡単にした他、制御盤では加工情報データを取得し、金型磨耗の管理に応用。これらにより、レーザーやエッチング加工と比べ穴の輪郭や真円度など形状精度が良好で、加工精度の再現性に優れる微細穴あけ加工を実現した。プレス加工である為、金属以外の樹脂材にも加工が出来、角穴も加工可能。

講評

「おおた秀逸技能賞」は『高性能サーボプレス加工機による複雑形状に対応する微細穴プレス加工技術』が受賞されました。この技術は、薄板に数十ミクロンの微細穴を30 ミクロン以下のピッチで精密に加工できる技術で、複雑な形状の微細穴を、熱影響部を作らず、バリもほとんど発生させずに加工する技術力が大田区の技能の優秀性を世界にアッピールするものと高く評価されました。塗装鋼板などさまざまな用途に展開できる優位性を活かして、大田区発の技術として普及を目指して欲しいと思います。

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