アルタンノロエース

第25回入賞製品・技術

優秀賞

広島大学と共同特許を取得した柿シブ含有の抗ノロウイルス特許技術を活用し製品化した「アルタンノロエース」は、エタノールと食品添加物のみの成分で、従来にない安全な「抗ノロウイルス製品」です。
これまで、帝国ホテルをはじめ食品製造施設、介護施設、学校、幼稚園・保育所、飲食店等でノロウイルスによる食中毒予防に使用され、高い評価を受けています。

広島大学との共同研究で、柿シブに含まれる柿タンニンがノロウイルスに対し90％以上の消毒効果があることを発見し、共同特許を取得しました。
柿シブを含有した抗ノロウイルス製品を開発し製品化したのが「アルタンノロエース」です。
ノロウイルスは人の小腸でしか増殖しないため、従来その消毒効果の検証には代替ウイルスとして培養が可能で同じカリシウイルス科のネコカリシウイルスを使用してきました。しかし、ネコカリシウイルスは胃液のような強酸（pH2～3）では失活してしまいますが、ノロウイルスは小腸まで達して増殖する強いウイルスであり、ネコカリシウイルスで効果が認められてもノロウイルスに効果があるとは言えませんでした。
アルタンノロエースの抗ノロウイルス試験には、ノロウイルスそのものを使用して、リアルタイムPCR法によりウイルスゲノムの減少を実際に検証しました。

『アルタンノロエース』は、柿渋を主成分とする消毒剤で、ノロウイルスをはじめとする多くのウイルスを失活させる効果を有した製品です。柿タンニン等の食品添加物成分とエタノールのみで構成されており、厨房や乳幼児・お年寄りにも安心して使用できる点が高く評価されました。

この製品はノロウイルスへの効果を最大の特徴としており、その社会的インパクトの大きさに加えて、実証の難しい効果の確認を広島大学と連携して地道に続けられたこと、使い心地を向上させるための改善を継続されていることが評価されての受賞です。