大田区産業振興協会

【前編】地域とともに進めるものづくり

― 東洋製罐グループと大田区企業の協働 ―

外部連携がもたらした新たな開発のかたち

東洋製罐グループホールディングス株式会社では、環境配慮型素材や資源循環技術の開発を進める中で、研究成果をどのように社会へ届け、実装につなげていくかという課題に向き合ってきました。

特に、試作・加工・構造設計といった領域では、社内技術だけでは対応が難しい場面もあり、外部との柔軟な連携が不可欠となっています。

こうした背景のもと、2022年頃より連携が始まったのが大田区産業振興協会(以下、協会)です。協会を起点として、大田区に集積する多様なものづくり企業とのネットワークが構築され、研究開発から試作、実証へとつながる新たな開発体制が生まれつつあります。

“技術パートナーのハブ”としての協会の役割

協会の特徴は、単なる企業紹介にとどまらず、案件ごとの目的や技術要件を踏まえた最適なマッチングを行う点にあります。

加工方法の適性、試作対応力、コストや納期といった複数の観点を総合的に判断し、最適な企業を選定することで、開発のスピードと精度の向上に寄与しています。

また、技術連携相談員を介した丁寧なコミュニケーションにより、企業同士の信頼関係が築かれやすい点も特徴です。現在では東洋製罐グループ内の複数プロジェクトにおいて、協会が継続的な相談窓口として機能しています。

改良から始まるものづくり「キャプテンBOX」

具体的な連携事例の一つが、「キャプテンBOX」の改良です。これは使用済みペットボトルキャップの回収を促進する装置で、遊んでいるうちにキャップが集まり、リサイクルを体験できイベントや教育現場などで活用されています。

しかし実運用の中で、子どもが使用することを想定した場合に、強度不足や誤使用といった課題が明らかになりました。

現場起点の改良プロセス

こうした課題に対し、大田区企業である菱和工業株式会社と連携し、改良が進められました。

レバー部分の強度向上、パネル構造の見直し、異物投入を想定した設計変更、操作性の改善など、多岐にわたる対応が行われています。

これらは一度で完結するものではなく、試作・検証・再設計のサイクルを繰り返すことで改善が進められました。このような迅速な試作対応を可能にしているのが大田区のものづくり企業の存在です。小ロット対応や短納期での製作力により、アイデアをすぐに形にし、検証へとつなげることができます。

改良案件が持つ意義

キャプテンBOXの事例は、新規技術の開発ではなく、既存プロダクトを現場起点で磨き上げる取り組みです。

実際の使用環境に即した改良を継続することで、設計と現場のギャップを埋め、社会実装の精度向上につながります。

このようなプロセスを支える連携は、研究開発を実装へとつなげる重要な基盤となっています。

企業紹介

東洋製罐グループホールディングス株式会社
住所:東京都品川区東五反田2-18-1
HP:https://www.tskg-hd.com/

菱和工業株式会社
住所:東京都大田区東糀谷5-20-19
電話:03-3745-0721
HP:http://www.ryowa-kogyo.co.jp/

有限会社関鉄工所
住所:東京都大田区大森西4-17-27
電話:03-3761-3167
HP:https://sekiiron.com/

株式会社シンシ
住所:東京都大田区下丸子2-17-4
電話:03-3759-7811
HP:http://www.shinshi-kk.com/

株式会社善大工業
住所:東京都大田区羽田4-18-5コーポ大草1階南側
電話:03-6423-6735
HP:http://www.zendai.co.jp/

有限会社山田製作所
住所:東京都大田区上池台5-34-12
電話:03-3729-5191
HP:https://www.yamada-ss.jp/index.htm

株式会社道道
住所:東京都大田区京浜島2-13-11
HP:http://dodotokyo.com

 

 

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