研究開発特別講演

10月7日(木) 国際水素サプライチェーン構築に向けた取組み 10月8日(金) スーパーカミオカンデとハイパーカミオカンデの挑戦 10月20日(水) アバターロボット “newme(ニューミー)” の開発
10月7日(木)
国際水素サプライチェーン構築に向けた取組み
川崎重工業株式会社
水素戦略本部 プロジェクト総括部長
新道 憲二郎

脱炭素社会に向けて,水素エネルギーの社会実装が主要先進国で進められている。日本はそのトップランナーとしてCO2フリー水素サプライチェーンの商用化を目指しており、2020年からそのパイロット実証の運用を始めた。
オーストラリアの未利用資源である褐炭から製造された水素を、世界初の液化水素運搬船によって赤道を越え神戸荷役ターミナルへの長距離海上大量輸送を行う実証プロジェクトが進行中。このプロジェクトの最新状況などを紹介する。
講師プロフィール

1992年横浜国立大学修了、川崎重工業入社。技術開発本部で技術戦略・水素サプライチェーン関連業務に従事、水素チェーン開発センタープロジェクト推進部長を経て、2021年4月から現職。北海道出身。

10月8日(金)
スーパーカミオカンデとハイパーカミオカンデの挑戦
東京大学 宇宙線研究所 神岡宇宙素粒子研究施設
准教授
関谷 洋之

世界最高感度のニュートリノ検出器であるスーパーカミオカンデ(SK)では、昨年大幅なアップグレードを行い新たな実験を開始した。また今年5月から次世代のハイパーカミオカンデ(HK)の建設も開始し、2027年からの実験開始を目指している。なぜ私たちは生まれたのか、なぜ世界は存在しているのか、私たちの体をつくる元素がどうのようにできたのか、そもそも物質がどうして宇宙にあるのか、という根源的な問いにニュートリノを観測することによって挑戦する計画である。宇宙の中で特別な役割を果たしている素粒子ニュートリノについて、その検出の方法について、またそのための技術開発についてお話したい。
講師プロフィール

2004年東京大学大学院理学系研究科物理学物理学専攻博士課程修了 博士 (理学)。同年京都大学理学研究科リサーチフェロー。2005年東京大学宇 宙線研究所神岡宇宙素粒子研究施設助手、2007年同助教、2015年より現 職。カブリIPMU科学研究員。ニュートリノや暗黒物質などの宇宙素粒子を実験的に研究している。

著書に『スッキリ!がってん!ニュートリノの本』(電気書院 2019年)、他。

次世代産業セミナー

10月20日(水)
アバターロボット “newme(ニューミー)” の開発
~物理的距離と身体的限界をゼロにする~
avatarin株式会社 レベニューマネジメント部
シニアマネージャー
筒 雅博

「瞬間移動」を可能にする。そのために生まれたのが、avatarin(アバターイン)株式会社が開発したアバターロボットの“newme(ニューミー)”です。“物理的距離と身体的限界をゼロにする”をコンセプトに、アバターロボットに遠隔からログインすることで移動可能な視覚をともなう様々な活動を行うための技術です。操作側のリテラシーが必要なアバターとは異なり、操作場所や肉体の能力に関係なく誰もがアクセスできる「社会インフラ」を目指す点が特徴的です。
今回は“newme(ニューミー)”の技術紹介と、これまでの大田区企業との連携事例等をお伝えするとともに、実際に参加者の皆様がアバター体験いただく場を提供いたします。また、本セミナーを通じて参加者の皆様から技術提案をいただき、イノベーション創出につなげることを目指しております。
講師プロフィール

国の研究機関である理化学研究所を経て、2020年7月avatarin株式会社入社。

理化学研究所では、自然科学の総合研究所の中で、産官学連携を通じたオープンイノベーションを推進。

avatarinでは、レベニューマネジメント部に所属し、サービスプラットフォーム内の機能設計及び新機能のプロジェクトマネジメントを実施し、アバターロボットを利用した社内外のコラボレーションプロジェクトを推進。