大田区産業振興協会

【ユナイト助成】挑戦から生まれる、未来のモビリティ

折りたたみ電動バイク「タタメルバイク」に込められた、共創と量産革新

都市部での新たな移動手段として開発された折りたたみ電動バイク「タタメルバイク」。金型を使わずに量産を実現する新たなアプローチのもと、本プロジェクトは大田区の企業連携によって前進しました。開発を手がけた株式会社ICOMAに、製品化までの道のりと連携の価値について伺いました。

手探りで始まった、初めてのモビリティ開発

プロジェクトは、試行錯誤を重ねながらスタートしました。

創業間もない中での電動バイク開発は、同社にとって新たな挑戦でした。試作段階ではホームセンターで入手できる部材などを活用し、構想を一つひとつ形にしていくところから始まりました。

開発を進める中では、「板金加工」や「溶接」といった専門的な製造領域への対応や、量産を見据えた設計の検討が課題となりました。さらにコロナ禍の影響により、海外や地方の工場との連携が難しい状況も重なり、開発体制の構築には工夫が求められました。

そうした中で紹介されたのが、大田区産業振興協会(以下、協会)でした。都内のものづくりネットワークに可能性を感じ、相談に踏み出しました。

「できない」ではなく「どう作るか」から始まった連携

協会を通じて紹介されたのが、株式会社テクノロジーリンクです。この出会いがプロジェクトの転機となりました。

特徴的だったのは、「できる・できない」ではなく、「どうすれば実現できるか」という前向きなスタンスです。設計段階から密にコミュニケーションを重ね、試作と改良を繰り返しながら、現実的な製造方法へと落とし込んでいきました。

また、部材選定においても「入手しやすく、安定供給できるもの」を重視。特殊な技術に依存せず、汎用性の高い材料と加工方法をベースにすることで、量産を見据えた設計へと進化しました。

試作から量産へ──段階的に築いた生産体制

開発は一足飛びに進んだわけではありません。

まずは少量の試作からスタートし、10台、20台、50台と段階的に生産数を拡大。その都度、設計や工程を見直しながら完成度を高めていきました。

このプロセスの中で確立されたのが、「金型レス量産(専用の金型を使わずに製造する手法)」という新たな製造手法です。板金加工を中心とすることで設計変更にも柔軟に対応でき、小ロットでも製品として成立する量産が可能になりました。

その結果、「タタメルバイク」は国内生産でありながら、スピードと柔軟性を両立した開発を実現しています。

伴走支援が支えた、開発だけにとどまらない価値

協会は企業マッチングに加え、イベントや展示機会の提供、ネットワーク形成など、事業全体を後押しする伴走型支援を展開しました。

単なる受発注の関係にとどまらず、「共に創る」関係性がプロジェクト全体の推進力となりました。

マッチングが拓くものづくりの可能性

現在、ものづくりを取り巻く環境は大きく変化しています。海外との価格競争が進む中で、国内製造においては、付加価値を意識した取り組みの重要性が高まっています。

本プロジェクトでも、設計段階から製造現場と対話を重ねながら、製品の価値向上に向けた工夫が積み重ねられてきました。

協会が担うマッチングは、企業同士が出会い、意見を交わすきっかけの一つとなっています。そうしたつながりを通じて、それぞれの強みを生かしたものづくりの可能性が広がっていくことが期待されます。

企業紹介

株式会社ICOMA
住所:〒143-0015 東京都大田区大森西6丁目17番17号 KOCA・A棟9号
電話:03-6379-6020
HP:https://www.icoma.co.jp/

株式会社テクノロジーリンク
住所:本社 〒144-0052 東京都大田区蒲田2-14-8
   梅森ラボ 〒143-0015 東京都大田区大森西5-28-14
電話:03-5714-1522
HP:http://www.tlink.co.jp/

 

 

テクノプラザトップに戻る

PAGE TOP