技術の「金メダリスト」を育てる

必ず仕事をもらえる自信

吉原社長から技術の「金メダリスト」を期待される社員たち。特に若手にはどんな人がいるのだろうか。対応いただいたのは2018年入社の小笠原さんと中澤さん。まずは営業部の小笠原さんにお話を伺った。

─アベテクノシステムさんに入社した理由を教えてください。

私は宮城の古川事業所で採用されました。機械科の出身で、就職先を検討している段階で「最先端の加工機を揃えている会社がある」と聞いて、古川の工場に見学に行きました。元から製造業を志望していましたが、働くなら最新加工技術に触れられる会社で働きたいと思い、アベテクノシステムを志望しました。

ただ、入社してから3年間は加工の業務に携わっていたのですが、金属アレルギーを発症してしまって。加工業務を行っていくうえで金属との接触は避けられません。そこから品質管理の部署を経て、今は営業部で働いています。

営業の仕事は2年目で、少しずつ慣れてきましたが、まだ難しいと感じる部分はたくさんあります。お客様先への訪問や見積りの作成など、新規・既存問わず行っています。

─お仕事でやりがいを感じる瞬間や、難しいと感じることは ありますか。

やはりお客様に製品を納品しに行く時が一番楽しいですね。実際に製品を見てもらって「御社に頼んで良かった」という言葉をもらえた時は素直に嬉しいです。製品に携わった現場の方たちには必ずフィードバックするようにしています。

一方で、見積り業務に難しさを感じています。見積りを作成するには使う機械や工程、使用する材料、すべて考慮して価格を出さなければいけません。「最適なつくり方」をイメージできなければ価格にも跳ね返ってきますし、他社との競争にも勝てなくなってしまいます。試行錯誤を重ねている段階ではありますが、入社してから3年間の現場での経験を活かせているとも感じます。

─アベテクノシステムの良いところと、今後やってみたい仕事を教えてください。

一番は社員の仲が良いところですね。プライベートでも一緒に出かけたりする仲間がいます。また、部活動があって、私は野球部に参加しています。野球を経験したことはなかったのですが、純粋に活動を楽しめています。

今後やってみたいこととしては、アベテクノシステムをもっと世に広めるような仕事をしていきたいです。当社の技術力を知ってもらえれば、必ず仕事をもらえる自信があります。営業担当として、そのような状況をどんどんつくっていきたいです。具体的にいえば、展示会の出展など積極的に行っていきたいです。

「最初のひとつを創る」に惹かれて

次いで、製造部の中澤さんにお話を聞いた。

─入社理由を教えてください。

私は普通科の出身で工業的なバックグラウンドはなかったのですが、就職活動中にアベテクノシステムを知り、その時に理念の「最初のひとつをつくる」という言葉に惹かれたのがきっかけでした。また会社を見学した際に、現場が明るいのと、良い人が多かったので入社を志望しました。その印象は入社してからも変わっていません。

─今はどんな仕事をされていますか。

現在は 複合旋盤を使用した加工を行っています。入社して6年目になりますが、年々出来ることが増えていき、成長していることを実感できます。1〜2年目の頃とはまったくレベルの異なった仕事を今は行えていますね。

─楽しみながらお仕事されているようですね。

そうですね。当社では個人の発想を尊重してくれるので、自分の力を試す機会がたくさんあります。たとえば、比較的容易に加工ができるような仕事でも、今までやってきた加工とは別のアプローチを試したり、自分なりの工夫をすることができます。仕事を教えてもらう、という面もありますが、自分で挑戦することで学んでいくことができる環境です。

結果として、想定通りにならないケースもありますが、上司や先輩、同僚に相談すれば解決していけます。そういった面で、日頃のコミュニケーションが大切だと感じます。

─ 一方で難しいと感じることはありますか。

試作品にはつくり方のマニュアルがありません。常に新しい仕事、難しい仕事が舞い込んできます。ただ、難しいからできません、で済まされるものではないので、なんとかしなきゃいけない。

もちろん、一人で抱え込む必要はなく、どうすればできるかを考えて、上司や先輩に協力を仰ぎながら進めていきます。やはり「経験値」だけは、工夫では補えません。つくってきた数、手がけてきた数が技術の深みに直接つながるのだと実感しています。私は6年目ですが、10年、20年やっている先輩は様々な状況への対応力がまったく違います。

─ 今後の目標を教えてください。

技術を追求していきたいです。そのためには、今は数をこなしていくこと、自身の経験値を増やしていくことが必要だと感じています。

当社では上司・先輩に「ああしろ、こうしろ」と口うるさく言われることはなく、仕事を進めていくうえで縛られることがありません。そして、「自分の技術を表現」するチャンスがたくさんあります。いつかは外の会社の方からも「中澤に頼めばできる」と言われるような存在になっていきたいです。

変われるし、変わる勇気がある。

若手の二人からは吉原社長の仰っていた熱意と、アスリートのように高いレベルを目指している人、特有の謙虚さが感じられた。意欲的な社員を擁するアベテクノシステムの将来を、吉原社長はどう見据えているのだろうか。

─今後のビジョンを教えてください。

当社はあくまで黒子の存在。多くの企業と社会を支える会社です。この姿勢は今後も絶対に変えません。そして、ものづくりにおける困りごとは今後もずっとあり続けます。当社はそこを助けられる存在でありたい。

世の中のニーズを的確にとらえて、そこで存在感を発揮していく。そしてお客様の期待を裏切らないためには、何よりも会社としての力と技術が必要です。そのために精一杯努力し、技術を磨き続けていかなければいけません。

当社の営業部には毎日のようにお客様から問い合わせが入ってきます。そのほとんどが簡単には解決できない、難しい課題ばかりです。だからこそ、価値がある。余所では解決できないことを、ひとつずつ解決していく。そこで当社の技術は磨かれますし、社会のニーズの先端というものが分かるのです。

─社会のニーズによっては、事業そのものが変わるということもありますか。

世の中のものづくりはどんどん変わっていきます。当社も今は医療機器も手掛けていますが、これも社会的なニーズがあったからです。従って5年、10年といった単位で考えると事業や会社の形も変わっていくと考える方が自然です。私たちはそれを恐がりません。

変われるし、変わる勇気がある。これが中小企業たる当社の強みです。

─ありがとうございました。

企業情報

アベテクノシステム株式会社
設立:1969年10月
住所:大田区千鳥1-11-2
ウェブサイト:https://www.abetechno.com

 

 

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