産業用FFF式3Dプリンター「G-ZERO L1」
優秀賞

産業用FFF式3Dプリンター「G-ZERO L1」
概要
高機能樹脂3Dプリントによる工業用途への適応
国産産業用FFF式3DプリンターG-ZERO L1は、工業用途を中心とした従来3Dプリンターが適用されてこなかった領域での利用推進を目的として開発されました。自動車部品、航空宇宙、電子機器、ロボット部品など、様々な領域に適応する物性を持つ高機能樹脂を高速・高精度で出力します。試作や治具での用途を超えて、最終製品や厳しい環境下での利用に耐えられる部品を作り、短納期化・低コスト化・利用容易性・低環境負荷などから金属切削品や射出成型品をリプレイスすることも期待されます。
特徴
高性能ハードウェア×マテリアルで実現する最先端3Dプリント
G-ZERO L1は、従来モデルの約2倍となる360mm×250mm×235mmの広い造形エリアを持ち、最高速度700mm/s、最高加速度30,000mm/s²、積層ピッチ50-200μmといった業界トップレベルの性能を実現しています。大塚化学株式会社と共同開発する高機能樹脂シリーズ「POTICON FILAMENT」により、PA・PPSなどの高機能樹脂を提供し、工業用途で必要とされる強度・耐熱性・耐薬品性を備える材料を射出成型品に匹敵する強度・精度で出力可能です。除湿ユニットの搭載により、フィラメントの品質劣化を防ぎ、安定した出力を提供します。

用途
強度・精度が必要な部品製造用途へ拡大
G-ZERO L1は、自動車部品、航空宇宙産業、電子機器、ロボット部品など、幅広い分野での活用が期待されています。耐熱性・耐薬品性を備えた素性の確かな樹脂材料により、溶剤など洗浄液を利用する工程での利用、高温環境化での利用、射出成形や切削加工では難しい複雑な形状の部品や、プロトタイピングから少量産。さらに高精細な出力により、微細形状用途など従来加工ではコストメリットのでない部品や、帯電防止性を必要とする部品、構造部品の製造においても優れた性能を発揮します。
講評
この製品は同社が開発したFFF式3Dプリンターを、ユーザーの要望に応えて大型化・高性能化したも ので、大型実用部品の3Dプリンティングを可能にしている技術力が高く評価されました。高い造形速度のみならず、材料面でも素材メーカーと協力して専用フィラメントを用意するなどよく工夫されていることに加え、海外への販路を確保しつつあるなど成長性にも期待して、優秀賞を差し上げることにいたしました。大田区から新しい製造手法を世界に発信していただけることを期待いたします。
企業情報
社名 | 株式会社グーテンベルク |
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住所 | 〒144-0031 東京都大田区東蒲田2-1-15 |
TEL | 03-6428-6075 |
HP | https://gutenberg.co.jp |
業種 | 製造業 |
事業内容 |
・3Dプリンター事業(開発、製造、販売、出力サービス) ・金属加工事業 ・設計・製造コンサルティング事業 |