売上アップの秘訣!効果的なキャッチコピーで顧客の心を掴む方法

あきない活性化コーディネーター
仙波 希
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「お客様に選ばれるお店になりたい」「競合店との差別化に悩んでいる」
そんな課題を抱える大田区の商業・サービス業経営者の皆様へ。
実は、たった一言のキャッチコピーが集客力と売上を大きく左右することをご存知でしょうか。

どの業種においても「なぜ、お客様が自分の店を選ぶべきなのか」を明確に伝えることが成功の鍵となります。そこで威力を発揮するのが「キャッチコピー」の力です。

キャッチコピーがもたらす3つのメリット

1. 瞬間的な印象付けと記憶定着

通りを歩く人や店舗を検索する人は、わずか数秒でお店を判断します。印象的なキャッチコピーは、短時間で自店の魅力を相手の記憶に刻み込み、「今度利用してみよう」という気持ちを生み出します。

2. 競合店との明確な差別化

独自のキャッチコピーは、競合との差別化を図る重要な武器となります。
お店の個性や価値観を表現することで、特定の顧客層の心に深く響く訴求が可能です。

3. 口コミ効果とリピート率の向上

覚えやすいキャッチコピーは、誰かに紹介する際の「合言葉」となります。
「あの○○のお店」として記憶され、口コミによる新規顧客獲得とリピート率向上に繋がります。

響くキャッチコピー作成の5つのポイント

ポイント1: ターゲット顧客を明確に

「誰に」来てもらいたいのかを具体的に設定しましょう。
「忙しいビジネスパーソン」「子育て中のママ」「健康志向のシニア層」等、ペルソナを詳細に描くことが重要です。

ポイント2: 自店の強みを一言で表現

味、価格、品質、サービス、立地、雰囲気、歴史、伝統、新規性、希少性、信頼感等、自店の最大の強みを一つに絞り込みます。
「創業30年の老舗の味」「手作りにこだわり」等、具体的な特徴を入れると説得力が増します。

ポイント3: 顧客の欲求や悩みに寄り添う

「疲れた時の癒しの空間」「忙しい朝の強い味方」「特別な日の思い出作り」等、お客様の心理状態や求めているものに直接訴えかけるメッセージが効果的です。

ポイント4: 感情に訴える言葉を選ぶ

「ほっとする」「わくわく」「懐かしい」等、感情を動かす言葉を用いることで、理性だけでなく感情にも訴えかけることができます。

ポイント5: 覚えやすさと親しみやすさを重視

リズム感のある言葉や語呂の良いフレーズは、記憶に残りやすくなります。
「美味い・安い・早い」「清潔・安全・安心」のような3要素で構成するのも効果的です。

SNSでキャッチコピーを活用する具体的方法

1. Instagramの活用法

・プロフィール欄に配置: 店舗の第一印象を決める重要な場所。キャッチコピーをプロフィール欄の冒頭に配置し、一目で店舗の特徴が分かるように。
・ストーリーズのハイライト: 「当店の魅力」として常時表示。新規フォロワーにも継続的にアピール。
・投稿の最初と最後に配置: 料理写真や商品画像と組み合わせて使用。統一感のあるブランディング。
・ハッシュタグ化: キャッチコピーをハッシュタグ(例:#創業30年の老舗の味)にし、お客様にも使ってもらうことで拡散効果を狙う。

2. X(旧Twitter)の活用法

・プロフィール文に組み込む: 限られた文字数の中で、キャッチコピーを効果的に配置。検索でヒットしやすくする。
・定期ツイートに活用: 営業時間のお知らせや日替わりメニューの紹介時に、キャッチコピーを添えて投稿。
・お客様との交流: お客様へのリプライやリツイート時にも自然にキャッチコピーを織り込むことで、ブランド認知を高める。

SNS活用による反響率向上の可能性

1. 統一されたブランドメッセージの効果

一貫したキャッチコピーを使用すると、お客様の記憶に残りやすくなり、ブランド認知度の向上が期待できます。特に、複数のSNSで同じメッセージを発信すると、相乗効果が高まります。

2. ターゲット顧客へのリーチ向上

明確なキャッチコピーは、店舗のコンセプトや特徴が伝わりやすく、本当に来店してほしい顧客層からの反応率向上が期待でき、効率的な集客が可能になります。

3. 口コミ・シェアされやすいコンテンツの基盤

覚えやすく印象的なキャッチコピーは、お客様がSNSで投稿する際に引用されやすくなります。「○○のお店で△△」という、自然な口コミ拡散の起点となる可能性があります。

効果測定と改善のサイクル

キャッチコピーを導入したら、以下の指標を中心に、効果を測定して改善を繰り返しましょう。

1. SNS関連指標

・エンゲージメント率(いいね、コメント、シェア数)
・フォロワー数の推移
・プロフィールへのアクセス数

2. 店舗関連指標

・来店客数の変化
・売上の推移
・お客様からの問い合わせ数
・新規顧客の獲得数

一般的にキャッチコピー導入から2、3ヶ月で効果が見られ、半年継続すると安定した認知度向上が期待できます。

商店街イベントやマルシェの出張イベントも、効果測定の良い機会です。是非ご活用ください!

あきない活性化コーディネーター 仙波 希

UCC上島珈琲株式会社で10年3カ月にわたり営業職を務め、関東全域で法人営業や新規開拓を担当。金融機関や病院、教育機関など200社以上にわたりコーヒーシェアの拡大や販路開拓に貢献しました。また、百貨店やスーパー、ネット通販、外食産業など幅広い分野で営業経験を積みました。さらに、労働組合副委員長として6年間活動し、組織改革や労働環境改善、人材育成に携わりました。その後コンサルティング会社に入社し、品川区立武蔵小山創業支援センターで責任者代行およびインキュベーションマネージャーを兼務。女性起業家やスタートアップ企業の支援を行い、経済産業省プロジェクトのリーダーとして、支援者ネットワーク構築や認知度向上に尽力しました。現在は独立後8年目を迎え、主に食を中心とした起業・経営支援に注力しており、近年は発酵食品や全国のパンの調査を行っています。