ものづくり開発支援!試作で磨いた技術を武器に大手から相談を受ける存在に

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高品質な試作品を手がけて成長

元気ですかーっ! どーも、『おおたシゴト未来図』レポーターのハセガワです。髪を切ってみましたがどうですか(笑)
今回お邪魔するのは、株式会社クライム・ワークスという金属とプラステックの加工を行う会社です。

最寄り駅の京浜急行空港線・穴守稲荷駅からは徒歩で20分近くかかるのですが、京浜急行バスの「東糀谷六丁目」からなら徒歩5分だし、何より通勤用の送迎バスもあるようなので、ちょっと安心。
でも、トコトコ歩いてみると、会社の入っている工業アパート「OTAテクノCORE」は東京湾のすぐそばで気持ちイイ!気のせいか、風の中にも潮の香りを感じます。

OTAテクノCORE外観

この建物の一角に、クライム・ワークスのオフィスと工場が入っているんです。では、お邪魔しまーす。
出迎えて下さったのは、小出優一郎さん。あら、何だか「頼れるアニキ」感が満載じゃないですか。

小出 優一郎(こいで ゆういちろう)さん
経営企画・総務部 戦略技術担当。2014年入社。大学院の理工学研究科物質応用科学専攻を修了した工学博士。現場ではなく、顧客ニーズの調査や提案のための技術資料作り、人材育成など、業務を俯瞰するような立ち位置で、会社の長期的なインフラ整備のため社内のさまざまな業務に携わっています。同時に大学院にも客員研究員として在籍するなど、研究熱心な一面も。

大学院を修了してクライム・ワークスに就職し、現在5年目という小出さん。自分が研究してきたプラスチック材料の知識を活かしながら量産ではなく試作に携わりたい。しかも大手じゃなくて中小で。就活中に、そんな希望を大学の就職課に話したところ、「ありません」と言われちゃったのだとか。そこで小出さんの考えた方法が「展示会に行って面白そうな会社を探す」でした。
東京ビッグサイトなどで行われるような大きな展示会以外に、大田区でも地元の企業による展示会があります。とある展示館で、別の会社の人と話をしていたら「君の希望に合うのは、クライム・ワークスじゃないかな」って言われたんだって! そういう横のつながりも、大田区っぽいですよね。

では会社のことを、小出さんに聞いてみましょう。

クライム・ワークスのエントランス

クライム・ワークスはどんな会社なんですか?

金属と樹脂を加工することで、メーカーが求める試作品を作る会社です

量産品ではなくて試作品なんですね

たとえるなら、量産品の製作はレシピに沿って料理を作るようなもの。それに対して試作品の製作は、レシピ自体を考案することなんですね

うわっ、一気に難易度が上がった感じがしますね

CADを使って試作品の設計図を作成

クライム・ワークスの創立は1990年。当初は金属加工を中心に、同業者の下請けなどを請け負っていたそうですが、「これからの時代に生き残っていくために」と、試作品を中心に手がけるようになったのだとか。
でも、さっき小出さんが言っていたように、試作品作りは簡単じゃありません。しかも依頼する技術者側からすれば、出来上がった試作品を使って行う検証の時間は、多ければ多いほどいい。だから自然と「高品質なものを、短期間で」ってことになってしまう。
ウーム、これは大変だ…。
そこでクライム・ワークスが考えたのが、「カセットシステム」なんですって。

カセットシステムを使った金型

通常の金型は大きな金属を使って作っていくんですが、クライム・ワークスの場合、その大きな金属の中央に、加工する部分のみを差し替えられる「カセット」を製作。しかも一般的な試作品は削りやすいアルミを用いることが多いそうですが、そこを敢えて鋼材で作っちゃう。そうすると早く型が出来上がるし、何ならそのまま量産にも移れるそうです。

金型を見せてもらう

お客さんにとっても、そのほうが嬉しいですよね。でも、そうした流れを作れるのも、試作品をそのまま量産品へと転用させられる、確かな技術があるからなんだと思いました。

製品サンプルを確認

目指すは「ものづくり開発支援」の実現

カセットシステムによる試作品製作以外にも、クライム・ワークスにはさまざまな強みがあります。

たとえば、エンジンカバーなどを製作する際、通常は切削加工を行って、その次に砂型鋳造/石膏鋳造を経て、量産品はダイカストで作るというのが一般的なんですって。ここでもクライム・ワークスは「いきなり、ダイカストでやっちゃいませんか?」って、お客様に提案するそうです。そうすると初期投資は高くなりますが、鋳造で何度も作るよりも結果的には安く、そしてもちろん早く出来上がるのだそう。

同時5軸加工機

今はどんな製品の試作品を手がけることが多いんですか?

数年前まではスマートフォン関連のパーツなどの受注が多かったのですが、現在は電気自動車関連の依頼が非常に多いですね

確かに、電気自動車には自動車メーカー以外も参入しているし、とても活気がありますよね。その活気を支えているのがクライム・ワークスってコトですね

市場自体が日進月歩で進化しているので、開発がちょっと遅れただけで一気に取り残されてしまう。どのメーカーも躍起になっています

ちなみに、某自動車メーカーの次世代自動車の量産部品もクライム・ワークス製なのだとか。
このように試作品を中心に、量産品でも製造数の少ない小ロットの製品を主に手がけてきたクライム・ワークス。こうした特長を活かして、今後新たに手がけるコトってあるのでしょうか?
そう尋ねたら、「いやぁ、これからの時代、ウチの強みをますます活かせるんじゃないかって思ってます」と小出さん。

同時5軸加工機の前で小出さんとツーショット

たとえば、これまで自動車や精密機器などを作る場合、さまざまな技術を「すり合わせて」一つの製品を形にしていきました。でもこれからは一つひとつがかなり細分化された部品を組み合わせることで一つの「ユニット」として製品を作っていくようになる。決められた規格(モジュール)に合わせた、少量多品種のものづくりが求められているってことなんですね。
製品の展示会でも、技術者がお客様にタブレット端末を手渡し、「この形で、この色で」と指定しながら、欲しい製品を作るような時代が来ているそうです。

工場内の加工風景

そうした小ロットでお客様のニーズに合ったものづくりって、これまでクライム・ワークスが試作品づくりで培ってきたノウハウが、そのまま活かせる分野なわけです。

モジュール化する社会の中で、まだまだものづくりの現場には多くの入口があるのではないか。特にクライム・ワークスではこれまで電気自動車からレンズなどの光学精密機器、さらに家電製品まで幅広く対応してきて技術の蓄積もある。可能性はいっぱいじゃないですか、小出さん!
興奮する私に向かって、小出さんは「そうなんです。ものづくりの新しいビジネスモデルみたいなことができればいいなと思っています」と話してくれました。

経営企画・総務部 戦略技術担当 小出 優一郎さん

大田区の中小企業の、フラッグシップに

確かに小ロットで、しかも高品質な製品を短期間で作り上げる会社って、これからニーズが高まりそうですね。
そうしたこれからのニーズに応えていく際に、大田区という立地も理想的なんだそうです。

小出さんインタビューショット

大田区って羽田空港もあるし、新幹線の品川駅も近いですものね

試作品などの場合、実際にお客さんとお会いして、きちんと考えを伺わないと。メールや電話では、細かいニュアンスまでは伝わりませんから

展示会の帰りにちょっと寄ってみた、なんてことも多そう

大田区自体がものづくりの街として全国に発信していますからね。そういう部分も強いと思いますよ

そんな小出さんに、これからのクライム・ワークスについて、そしてどんな人材を欲しているのかについても伺ってみました。

デスクワーク

実は学生時代から、「ものづくりに携わる人すべてが幸せになるような、そんなビジネスモデルができたらいいな」と思っていたという小出さん。スゴイ、何だか考えることのスケールが違います。

大田区にはものづくりに携わる中小企業がたくさんありますが、多くの会社で悩んでいるのが人材の確保なのだとか。そうした中でクライム・ワークスは3年前から新卒採用に切り替えて、しかもきちんと人材を確保している。それは自分たちの強みである試作品づくりの面白さを、学生に向けてしっかりと発信するようにしたことが大きいそうです。
ものづくりに携わる会社が、それぞれの強みを持って、それを採用の場面でも発信できるようになること。そうしたいい循環の見本というか、フラッグシップになれたらいいなと語る小出さん。

新入社員への研修風景

そしてきちんと採用したからには、クライム・ワークスを選んだ学生をきちんと育てないといけません。クライム・ワークスでそうした人材育成を任されているのも小出さん。スゴイ活躍だなぁ。
毎週月曜日には、新入社員を集めて研修を行っているそうです。また年配の社員の方たちに対してもお話をする機会を設けたりして、徐々にみんなの意識が高まっているのを感じているのだとか。

ちなみに、工場内を見学させていただいたときには、どの社員の方も帽子を取ってきちんと挨拶をしてくださいました。そのときに、「小出さんの熱い想いは、もう社内に浸透している!」と強く感じました。

工場見学にワクワクのハセガワ

大学院を修了して、大企業ではなく中小企業を選んだ小出さん。今の時代、会社の規模よりも持っている強みやポテンシャルをしっかり見極めることが重要なんだなと感じました。そんな小出さんが選んだクライム・ワークスは、まさに有名メーカーが「力を借りたい」と言ってくるような、実力をもった会社。この会社なら、あなたもきっと(小出さんの指導を受けて)成長できると思います。

株式会社クライム・ワークス

未来図
3年後
3年前から採用方法を見直し、新卒採用に切り替えました。こうして入ってきた社員がきちんと成長してきちんと結果を出せるようになり、人生を謳歌しながら会社を強くしてくれること。そうした会社の基盤の強化こそが、その先の目標に向けた第一歩なので、まずはそこをしっかり行いたいと思います。
10年後
当社の最終目標は「世界で通用する、世界レベルの開発支援企業」。いわゆる下請けの町工場ではなく、大手企業から相談を受けるような企業への脱皮を目指しています。たとえば、大手メーカーが何かの製品を開発する際、「クライム・ワークスに依頼すればきっと上手くいく」と思ってもらえるような、社会のものづくりを陰から支えるような存在になりたいですね。
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