外反母趾治療手術用インプラントと手術用ツールの開発

第31回入賞製品・技術

おおた福祉・医療賞

外反母趾治療手術用インプラントと手術用ツールの開発_写真

外反母趾治療の現状と今後の展望

概要

外反母趾って生活習慣病なの?

外反母趾は現代病としても、歴史は長く、生活習慣病の一種と位置づけられており、特に罹患傾向は女性に多いとされます。主にハイヒールなど先が細い靴を履く習慣とともに、増え続け、治療は整形外科での装具、リハビリ治療、整体院などによる矯正など、保存的治療が先行しております。昨今、特に症状が進行した場合などは、靴を履いた時の疼痛、歩行困難など生活に支障が出る際は、手術による治療が選択されてきております。
現在、整形外科治療において、あらゆる部位の骨折治療、矯正には、外科的手術が優先的に選択され、外反母趾治療においても、インプラントを使った治療が、徐々に増え始めています。

特徴

製品はチタンを用いることで、強さ、大きさ、薄さを実現!

今時の骨折は骨と骨を付ける金具類で治療され、飛行機やロケットの製造に使われる金属材料「チタン」が主流となっています。チタンは軽く、強度があり、錆びにくい性質があり、生体に適した材料として、医療では多くの分野で使われています。足指の部分は、体重を支える所なので、重さに耐えうるインプラントが求められております。次に足の皮膚は自分で骨を確かめられるくらい薄く、非常にデリケートな部位なので、目立たない形が求められております。専門の先生方のご意見を聞きながら、日本人の足の形状を参考に改良を加えました。

外反母趾治療手術用インプラントと手術用ツールの開発写真1

用途

少し専門的なお話しとなりますが...

外反母趾を治すための手術例を簡単に説明しますと、外反母趾を起こした骨の根元を切断し、指の向きを変えることにより回復を図る手術となります。
手術では一旦、親指の骨を切断し、つなぎ直すので、切断の角度、繋げる骨の向きなど、熟練の技が必要とされます。その際、骨同士をつなぐ橋渡しの役目が、インプラントです。サイズ(インプラントのタイプ40種以上)、形状(国内最薄)など、患者さんに合ったインプラントを手術中に選択出来ます。

外反母趾治療手術用インプラントと手術用ツールの開発写真2

講評

本製品は、外反母趾の外科手術において従来多く用いられているピンによる骨固定に代えて、プレートで足指の骨を固定するためのインプラントと固定用ねじの提案です。プレート固定法の普及を促進するため、医師の意見を聞きながら、インプラントの形状とバリエーションや固定ねじの工夫によって施術を容易にする製品を実現した点が高く評価されました。医療機器にあたるインプラントの製造に果敢に挑戦された同社を応援する意味も込めて、おおた福祉・医療賞を差し上げることにいたしました。

企業情報

社名 株式会社ACTY Power
住所 東京都大田区南雪谷2-11-16-504
TEL 090-9978-6662
FAX 077-535-9074
メール h-yoshida@actypower.co.jp
HP http://www.actypower.co.jp
業種 医療用機械器具製造業
事業内容
  • 医療機器の製造販売業
  • 整形外科骨折治療用インプラント・手術ツールの設計・開発・製造・薬事業務
経営支援部イノベーションセクション
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