大田区ゆかりの方が自身のお気に入りのお店を紹介。
美味しい食事とともに、大田区での時間をお話しいただきます。
『品川庄司』庄司智春さん
×
鳥万(蒲田)
大人気お笑いコンビ「品川庄司」の庄司智春さん。
第3回目は蒲田の有名居酒屋「鳥万(とりまん)」へのご訪問です。
JR蒲田駅から徒歩1分。飲食店が立ち並ぶ、蒲田の飲み屋街でひと際目立つ存在なのが「鳥万」です。創業から60年以上。飲み屋が多い蒲田でも、その名物料理とコストパフォーマンスで知名度・存在感が抜群のお店です。

庄司 智春(しょうじ ともはる)さん
1976年生まれ。大田区蒲田出身。
漫才・バラエティ番組など幅広く活躍中。

蒲田のランドマーク的存在の居酒屋
「鳥万」さんのビルはJR蒲田駅からすぐ。5階建てのビルの1階から4階までが客席の大規模店舗で、いつも大勢のお客さんで賑わっています。庄司さんには2階のテーブル席でお話を伺いました。

鳥万さんを知ったきっかけを教えていただけますか?
こちらのお店を知ったのはテレビ番組で訪問したのがきっかけでした。鳥万さんのビルは見た目もインパクトがありますからね。お店の前を通ったことは何度もあり存在は知っていましたが、実際に入ったことはありませんでした。ぼく自身、お酒は嗜む程度なので、蒲田に住んでいる時もそんなに飲み歩いていた、って感じでもなくて。
ただ番組の中で初めて食べた「鶏の唐揚げ」がびっくりするくらい美味しかったのと、お店がすごく賑わっていたので、超人気店なんだなと思った記憶があります。そんな思い出もあり、今日はあらためてお邪魔しました。

たしか前回訪問した時は3階の座敷席を利用させてもらいましたが、2階はテーブル席なんですね。こちらのお店のような昔ながらの居酒屋さんって雰囲気がリラックスできて好きです。
番組で食べて絶品と話していた「鶏の唐揚げ」が到着。特大のむねと手羽がついて550円、お店オススメの「鶏皮煮込み」もボリュームたっぷりで300円。大人気になるのも納得の価格です。(※価格はすべて取材時のもの)
わっ、美味しいっ!やっぱりめっちゃ旨いですね! 見た目の大きさだけでテンションが上がりますが、味も美味しい。ダイナミックな見た目に反して、肉がジューシーで味は繊細です。外はカリっとしているけど、揚げすぎてない。揚げている方の腕は相当なものだと思います。
唐揚げは大好きですが、普段は身体づくりのことも考えて食べるのを我慢しているので、こういった機会に食べられるのは嬉しいですね。
「鶏皮煮込み」もオススメだけあって美味しいです。モツの煮込みではなく、鶏皮っていうのは珍しいですが、味がよく染み込んでいて、歯ごたえも丁度いい。
こういう看板メニューがあるお店っていいですよね。胃袋を掴まれる、っていうのかな。食べた人は「また次も来よう!」ってなると思います。
それにこちらのお店みたいに色々なメニューがあると、仕事の打ち上げとかだけでなく、家族でも利用しやすいかなと思います。ぼくの子供も唐揚げは大好きですし、鍋の種類も豊富。あと焼きおにぎりなんかもあるので、子供たちも楽しめると思います。
「ただいま」と言える街のままで
「鳥万」さんは飲み屋激戦区の蒲田で60年以上続いている老舗です。お店のたたずまいからもその歴史を感じますね。

そうですね、蒲田の街も変わってきている中、ここには昭和や平成の空気がそのまま残っているように感じます。見てください、壁に貼ってあるメニューも、それぞれ色の具合が違うじゃないですか。この色のグラデーションなんかも、培ってきた時間がそのまま感じ取れる。
こういったものって、作ろうとして作れるものじゃないと思うんですよ。紙の変色具合とかシワの入り方とか、セロハンテープがパリパリになっている感じとか。時間の経過でしか出せない色や雰囲気は、アートって呼んでもいいのではないでしょうか。
ぼくも50年間生きてきて、古いものに共感を覚えるようになったのだと思います。ぼく自身、錆びた部分や鈍った所もありますから(笑)
ただ、新しい場所や物にはない、古い時代から残っているものにしか出せない空気ってあると思うんです。そういった空気に包まれる、心地良い時間がここに詰まっているように感じます。
「蒲田」という街全体でも、新しいものと古いものが混ざり合っているように見えます。

蒲田は色々な意味で人気の街なので、インバウンドを含め来る人は増えていくのかなと思っています。住む場所としても便利ですからね。街の整備が進み、街並みは綺麗になって、これからも新しいお店がどんどん増えていくと思います。
ただ、蒲田でずっと過ごしてきた人たちが、過ごしづらい場所にはなって欲しくないですね。
蒲田には鳥万さんのように、古い時代の景色や空気が保存されている所がたくさんあります。それは良いも悪いもなく、そのまま保存されていることに価値があるのだと思います。

ぼく自身、蒲田に来ると「ただいま」って言葉が自然と込み上げてくるんですよね。それは自分の記憶や思い出と、街の風景が重なっているからだと思います。街のあり方があまりにも変わってしまうと、きっと「ただいま」とは言いづらくなってしまうと思います。
こちらの鳥万さんはぼくが生まれるよりもっと前、60年以上やっているわけですから。新しいお店やサービスがどんどん増えていっても、そういったものには迎合せず、この場所で、ずっと堂々と構えていて欲しいです。

60年という時間のなかで、街は少しずつ姿を変えてきました。
それでも変わらない場所があるからこそ、
人は街に「ただいま」と言えるのかもしれません。
蒲田の街に、そんな場所がこれからもあり続けることを願います。
鳥万
東京都大田区西蒲田7-3-1
https://tabelog.com/tokyo/A1315/A131503/13008261/

