おおた美味しいタイムズ 語りたくなる、おおたの時間

大田区ゆかりの方が自身のお気に入りのお店を紹介。
美味しい食事とともに、大田区での時間をお話しいただきます。

副島 淳さん
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高砂寿司(西馬込)

俳優・タレントとして活躍される副島淳さん。
第3回目の訪問は、都営浅草線 西馬込駅と
東急池上線 洗足池駅のちょうど中間あたり。
長年にわたり地域で親しまれてきた「高砂寿司」を訪ねます。
明るい大将と女将が迎える、地元の人々に愛され続けるお店です。

副島 淳(そえじま じゅん)さん

1984年生まれ。東京都大田区蒲田出身。
俳優・タレント、テレビでのリポーターなど多方面で活躍中。

「ハレの日」をきっかけに

1962年創業の歴史ある店内には、どこか懐かしく温かな空気が流れています。今回はカウンター席で、副島さんにお話を伺いました。

こちらの高砂寿司さんは、以前テイクアウトで利用されたことがあるとのこと。お店を知ったきっかけを教えてください。

昨年、初めての子どもを授かったのですが、子どもが生まれて1週間くらい経った頃、両親が孫に会いに来ることになりました。

お祝いの席ですし、せっかくなのでお寿司を食べようとなった時、妻が「近所の評判の店」として知っていたのが高砂寿司さんでした。テイクアウトもできるということだったので、「じゃあ、予約してみよう」と、電話をかけたのが最初のきっかけです。

受取りは数日後だったので、楽しみにしていましたが、ちょうどその時にあった仕事で驚くことがありました。

有名な料理研究家の方とロケでご一緒して、休憩中に色々お話ししていたんです。「今どこに住んでいるんですか?」という流れで自分の住んでいる地域を伝えたら、高砂寿司さんの名前が出てきたんです!

「そのお店で近々テイクアウトする予定があるんです」と話したら、「テイクアウトもいいけど、絶対お店で食べた方がいいよ。めちゃくちゃ美味しいよ」と仰っていました。そんなこともあって、今回こうしてお店でいただけることがとっても嬉しいです。

今回注文したのは、店内メニュー「おまかせにぎり」。春の魚を中心に、一つひとつ丁寧に仕立てられたにぎりが、一貫ずつ提供されます。

ん~!脂の乗りが段違いですね。やわらかいし美味しい!12貫のコースですけど、一瞬でなくなってしまいそうです。それにお寿司に添えられている柚子の香りもすごい。口に運ぶ前から、ふわっと香ってきます。

お寿司って、人生の節目と切り離せない存在だと思うんです。入学祝いや合格祝い、特別な日、いわゆる「ハレの日」に食べる特別なものというか。

先ほどお話しした通り、自分の子どもが生まれたタイミングでも、「じゃあ、お寿司を食べよう」ってなりましたし。両親も孫に会えるのが嬉しかったみたいで、家族みんな気分も上がりました。三世代で一緒に食べられる食事ですし、やっぱりみんなお寿司が好きなんですよね。

初めて店内で食事をして、印象はいかがですか?

事前にお店の写真を検索して、「ちょっと高級そうだな」「しっかりしたお寿司屋さんだな」という印象を持っていました。こういう大将みたいな方が目の前で握ってくれるお寿司屋さんは、値段が高そうだし、ちょっと敷居も高いじゃないですか。だから、仕事の大事な席や記念日とか、特別な時に行くイメージでしたね。

実際、こういうお店に初めて行ったのは25、6歳の頃だったと思います。大学時代はずっとバスケに打ち込んでいましたし、卒業したての頃はまだ経済的に余裕がありませんでした。

今日ももっと緊張するかなと思っていたんですが、大将がすごく気さくで安心しました。大将の人柄もあって、これからはもっと気軽に通えそうです。

扉の向こうにある、温かな時間

大将との会話も盛り上がっていますね。

こういうお寿司屋さんって、自分から職人さんにあまり話しかけちゃいけないと思っていたんですけど、高砂寿司さんは全然そんなことありませんね。気さくで明るくて、どこか下町らしい温かさがあるというか。まさに「大田区の人」って感じですね。

そういえば、初めてテイクアウトさせてもらったときも、女将さんが明るく声をかけてくださって。その時は、カウンターにずらっとお客さんが座っていて少し身構えてしまったので、すごく嬉しかったのを覚えています。

あとぼく自身、お店の人とかにもどんどん話しちゃうタイプなんで(笑)。家からも近いので、地域の話や近所の行きつけのお店の話とか。今日も自然とそういう話をしたくなる空気があって嬉しいです。

二代目として40年にわたり店を守り続けてきた大将は、明るく親しみやすい人柄。
大将・女将との談笑も、このお店の魅力のひとつ。

良い飲食店って、独特の雰囲気がありますよね。「ここ絶対面白そうだな」とか「行きつけにできそう」って感じる瞬間があるんです。うまく言語化はできないんですけど、良いお店ならではの空気というものがあると思っています。高砂寿司さんも大将の人柄がそのまま店の雰囲気になっているというか、初めてでもすっと馴染める温かさがありますね。

店に流れる和やかな空気からは、地域そのものの温かさも感じられますね。副島さんにとって、この街や地域はどのような存在でしょうか。あらためてお聞きかせください

この街は、横のつながりというか、人と人との距離が近くて、みんな本当に親切なんです。ぼくは蒲田で生まれて、母と祖母と3人で暮らしていたんですが、本当に街の人たちに助けてもらっていたなと感じます。

最近は、色んな人を受け入れている街だとも思います。海外の方もそうですし、新社会人や学生、ファミリー層まで。ぼくみたいにお酒とおしゃべりが好きな人なら、楽しめるお店がたくさんありますし、買い物をする場所も充実しています。

自分は小さな子どもがいますけど、子育て世代にとっても暮らしやすい環境だと思います。先ほど大将が仰っていましたけど、こちらのお店には子連れの方や三世代で来られるお客さんも多いとのことです。子連れだと、少し気を遣うお店も多いじゃないですか。なので、子育てする身としては高砂寿司さんのような世代を超えて親しまれているお店があるのはとてもありがたいです。

あと近所に、子どもと遊べる大きな公園もありますし。実は今日も天気が良かったので、妻と子どもと散歩していました。子どもたちがキャッキャと遊んでいて、穏やかに時間が流れていました。子育て世代の世帯数も増えていて、先輩パパやママともつながりやすくて、とても良いコミュニティもあります。子育てしやすい環境が整っていますね。

そういう日常も含めて、家族との時間を自然体で楽しめる。特別な日だけでなく、何気ない日常の中にも心地良さがある。そんな暮らしがあるところも、この街の魅力だと思います。

扉の向こうには、温かな人と時間が待っています。
美味しい料理と、気さくな人たちとのひと時。
少し特別な時間もあれば、扉のこちら側には、穏やかな日常が流れている。
きっとあなたも、自分に合う時間や場所に出会えるはずです。

今回のお店

高砂寿司

東京都大田区東雪谷5-9-2
https://takasagosushi.co.jp/

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