2016年08月10日 公開

「ビジネスがしやすいまち大田区」~創業支援事業を活用して更なる高みを目指す~

大田区製品

大田区は羽田空港、広域幹線道路、鉄道網が充実し、抜群のアクセスのよさを誇る。また、区内には約3,500の工場があり、日本有数の工業集積地であることに加えて、都内最多145の商店街を有している。大田区及び公益財団法人大田区産業振興協会(以下、協会)では、工業・商業ともに活気あふれる大田区の地で創業を検討する起業家等へ創業しやすい環境と様々な支援制度を設けている。

事業の設立準備期・会社創業期においては、閉校になった小学校校舎を活用して創業支援施設「BICあさひ」を運営し、起業家や新事業にチャレンジする中小企業にとって事業化に適した環境を提供している。

今回は株式会社善大工業(大田区羽田旭町7-1 BICあさひ205)代表取締役の福富 善大氏にお話しを伺った。

福富 善大氏

福富氏は、11年間勤務した大田区下丸子の有限会社安久工機を退職し、大田区で創業した。「大田区や協会に相談したところ、『BICあさひ』を紹介していただき、2015年3月に入所しました。『BICあさひ』にはインキュベーションマネージャーがおり、各種展示会の情報取得や経営相談の際に活用しています。また、創業の際には法人の登記簿謄本取得に関して、協会のビジネスサポートサービスも活用させていただきました。」(福富氏)

医療品

福富氏は、東京女子医科大学の大学院(後期博士課程)に在学中で、同大学で培った技術とノウハウを活かし、大手医療機器メーカーが参入しない医療関連治具等の開発・設計を手掛けている。医療現場の最前線に立つスタッフの様々な意見や要望を具現化することが、医工連携における重要なテーマだと福富氏は考えている。大学や企業の実験装置や作業効率化のための治具やロボット等の開発・設計が主な事業となり、自社製品開発も積極的に行っている。

「医療現場を知るためにスタッフと何度も打ち合わせを重ねて意見交換し、積極的に手術に立ち会います。弊社が開発・設計した『シリンジスタンド』は手術の際に使用する術具を整理整頓するための製品です。このスタンドを使用することによって術野周りの清潔保持や手術スタッフの無駄な動きが減り、作業効率が向上します。スタッフの作業効率が向上すれば、手術時間の短縮に繋がり、ひいては患者の負担軽減も見込まれるため、非常にやりがいを感じています。」(同氏)

福富氏は、当初大田区の工場アパートへの入居を希望していたという。

「大田区の工場アパートは、ものづくり企業が多数入居しており、アパート内でネットワークを構築することができ、創業して間もない私にとっては魅力的でしたが、当時は工場アパートが満室だったため入居することができませんでした。現在利用している「BICあさひ」には様々な業種の創業者が入居しており、異業種間の情報交換も行えます。また、月額使用料も手頃なため、出費を低く抑えることができて助かっています。弊社の従業員は私を含めて現在2名体制です。従業員数の少なさをマイナスと捉えるのではなく、フットワークの軽さを生かし柔軟な対応が可能だとポジティブに捉えています。」(同氏)

大田区と協会の創業支援事業は、この他にも企業の成長過程に沿った様々な事業を展開している。今後、創業を予定している起業家の方は「ビジネスがしやすいまち大田区」を創業の地として検討していただきたい。

2016.8.10
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