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      <title>大田区産業振興協会 -ニュース - 論文・レビュー -</title>
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         <title>「おしごとナビ大田区」コラム更新のお知らせ</title>
         <description>「おしごとナビ大田区」コラム、「伸顕が斬る！」更新いたしました。

福田興次さんにたむける水俣レポート Part2
福田興次さんにたむける水俣レポート Part3


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公益財団法人　大田区産業振興協会　管理グループ　企画広報チーム〒144-0035東京都大田区南蒲田1丁目20-20　大田区産業プラザ3FTEL 03(3733)6476　FAX 03(3733)6459受付時間：月～金曜日（休祝日・年末年始を除く）　8:30～17:15</description>
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         <pubDate>Mon, 17 Oct 2011 09:50:37 +0900</pubDate>
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         <title>「おしごとナビ大田区」コラム更新のお知らせ</title>
         <description>「おしごとナビ大田区」コラム、「伸顕が斬る！」更新いたしました。

福田興次さんにたむける水俣レポート Part1

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         <pubDate>Tue, 04 Oct 2011 16:39:17 +0900</pubDate>
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         <title>「おしごとナビ大田区」コラム更新のお知らせ</title>
         <description>「おしごとナビ大田区」コラム、「伸顕が斬る！」更新いたしました。

社員の成長が企業の成長Part1.
社員の成長が企業の成長Part2.
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          <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">論文・レビュー</category>
        
        
         <pubDate>Fri, 02 Sep 2011 13:37:32 +0900</pubDate>
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         <title>１５％節電とその効果</title>
         <description>公益財団法人大田区産業振興協会専務理事　山田伸顯
福島第一原発のメルトダウンにより、東京電力だけでなく東北電力管内にある大口需要家に対し電力使用制限令が７月１日発動された。昨年比15％の節電が義務付けられ、契約電力500kＷ未満の中小企業や一般家庭にも同様な節電が要請されている。一方、定期検査で止めている原発の運転をめぐっては、迷走する政府の対応が混乱を招き、再稼働の目途も立たないでいる。産業活動と国民生活において、再生可能エネルギーなどが原発の発電量を代替できるまで、長期にわたり一層の節電に努めなければならなくなった。
事業活動においては、自動車業界の操業日シフトをはじめとして様々な電力のピークカットを実施している。中小製造業でも、炉の温度管理を要する鋳造・熱処理業などで危機感が高まり、川口鋳物工業協同組合は、電力の｢共同使用制限スキーム｣による、平日操業日の輪番調整を実施した。
大田区の事例を紹介する。

48の中小工場が入居しているテクノウィングという５階建ての工場ビルは、電気使用制限の対象となっている。このビルと産業支援の拠点である大田区産業プラザを共同で電力制限することとした。２施設とも共用部の照明やエレベーターの間引き、空調温度管理などを徹底しつつ、個々の入居企業に対しても節電を促している。今のところ、テクノウィング自体でも前年比15％のピーク時カットをほぼ達成できている。前年以上の電力を使用する企業があっても、トータルで抑制効果が表れている。さらに、単独施設が制限オーバーしても、共同使用制限スキームにより対応できる。
特殊油圧シリンダーのメーカーである（株）南武の本社・工場は、電力使用制限令による節電義務を負っていないが、協力要請に応えるべく社内の節電対策を進めている。先ず、53台あるエアコンの温度管理を徹底した。事務系はエアコンでの温度を28度に設定し、工場系では室温を26度とし、職制による管理を行っている。合わせて扇風機の配置を見直し、効率的な空調により生産性の低下を防止するよう努めた。また、すだれを南向きのガラス窓の外に設置することで熱の遮断の効果を高めた。次に蛍光灯の3分の1を削減し、動力系ではコンプレッサーの統合など設備の節減を行うとともに、工作機械のスイッチオンのタイミングをずらすようにした。初動の電力は高いので、一斉に稼働することによるピークアップを避ける狙いがある。もちろんクールビズは徹底したが、何より大事なのは社員の意識改革である。それまで、エアコンの温度設定は、各人に任されることがあったが、こうした節電要請を機に、社内の無駄を総点検し、社員一人一人が自覚を持って省エネに取り組む体制を構築した。その結果、機械の稼働を維持しつつ、現時点では昨年実績値310kＷの15％カット目標値263kＷを下回っている。
日本のモノづくりの強みとして超精密微細加工技術がある。その精度を実現するためには、金属材料を保管する部屋の温度を一定に保つ必要があり、停電は絶対に回避されなければならない。中には計画停電を想定し、緊急用にバッテリーを準備している企業もある。
このように様々に工夫して15％カットまでなら何とか対応できるとしても、これ以上の節減は難しい。
円高により中小製造業も海外へ生産拠点をシフトさせる機運が高まっていることに加え、電力不足により国内での生産継続を断念させる危惧さえ生じている。生産機能を喪失させては、日本に存続させるべき開発機能を維持することなどできない。
政府は、サッカー女子W杯で優勝した｢なでしこジャパン｣の姿勢を見習って、原発の再稼働と廃絶に対するぶれない計画を提示するとともに、再生可能エネルギー発電の導入推進をしっかりと打ち出さなければならない。加えて、70年代のオイルショックに適合した経験を想起し、電気の多消費型社会を根底から見直すことにより、省電力・省エネの社会に転換するチャンスとするべきである。 
本報告は社団法人日本経済復興協会「経済復興」8月上旬号No.2251に掲載されたものである。</description>
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          <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">論文・レビュー</category>
        
        
         <pubDate>Thu, 11 Aug 2011 16:00:25 +0900</pubDate>
      </item>
      
      <item>
         <title>Made in Japanの復活</title>
         <description>財団法人企業経営研究会の季刊「企業経営」（「Suruga Institute Report114」）に当協会専務理事山田伸顯の論文が掲載されています。


Made in Japnの復活
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公益財団法人　大田区産業振興協会　管理グループ　企画広報チーム〒144-0035東京都大田区南蒲田1丁目20-20　大田区産業プラザ3FTEL 03(3733)6476　FAX 03(3733)6459受付時間：月～金曜日（休祝日・年末年始を除く）　8:30～17:15 </description>
         <link>http://www.pio-ota.jp/news/review/made_in_japan.html</link>
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          <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">論文・レビュー</category>
        
        
         <pubDate>Thu, 28 Apr 2011 09:23:27 +0900</pubDate>
      </item>
      
      <item>
         <title>大田区企業、世界へ 第３回　中国・華東地域</title>
         <description><![CDATA[大田区産業振興協会　海外事業担当リーダー　上原正樹
ナンバーワンが集う常州

&nbsp;
　急激な経済成長のため中国では産業構造が複雑化してきており、中央政府以外でも遼寧省や上海市は中小企業専門の公的支援機関を立ち上げています。大田区産業振興協会では、２００４年３月から上海市小企業生産力サービスセンターと両地域の産業交流を推進する協議書を締結しています。中国では従業員２０００人以下が「小企業」だそうですが、実際大田区と交流するのは数十人から３００人程度の中小企業です。活動内容は、両地域で開催する展示会への相互出展や企業情報の提供やパートナー紹介等、企業交流が盛んになるような事業を実施しています。
　上海市を中心に江蘇省や浙江省の華東地域は、昔から中国のモノづくりの中心地で先進技術の集積地です。中国の「金型の故郷」と呼ばれる寧波（ニンポー）も１００円ショップの調達地として有名な義烏（イーウー）も浙江省にあります。また、日系や台湾、欧米系の大手メーカーが主力工場を置く昆山、蘇州、無錫等もすべて江蘇省です。現在中国展開する大田区企業の約半数は華東地域に立地し、いずれも半導体製造用の位置決め部品やリードフレーム用のインサート成型用金型等、高度技術を誇る顔ぶれです。
　もう既に十分に発展した華東地域ですが、その中で比較的遅れて工業集積地の開発競争に乗り出しているのが常州市です。９０年代の蘇州工業開発区の成功を参考に、０３年シンガポール人の力を借りて大開発が始まりました。総面積１００平方キロメートルの田園地域を人口６０万人の高度新技術開発区へと大変身させています。現在、工場や物流、住宅や商業区域等のインフラ整備が４０％完了。計画の最大の目玉は「大学タウン」です。　 
　同市の戦略は、現在中国内の工場ワーカーのほとんどが農民工であることに着目して、他地域との差別化を図るため「人材育成システム」を整備しています。１３・２平方キロメートルの広大な敷地では６大学（うち５校は３年生の専門学校）の在校生８万人が、機械、電気、金型、ＩＴ等多岐にわたる学部に学び、１５の共同実習施設、４３の科学研究機関を活用しています。毎年２・５万人が専門技術者として卒業し、全員専門分野に加えパソコンと語学　（日本語は毎年３００人卒業）の資格を持っており、就職率は９９％だそうです。
　そしてもうひとつの戦略は、「その分野でナンバーワンの外資企業」だけを誘致することです。市政府として、外部から技術力の優秀な競争者を地域内に呼び込んで競争を促し、地元企業の技術力を高めようとしているのです。今年同市に新工場を開設した大田区企業も、「油圧シリンダー分野のナンバーワン企業」です。
（日刊工業新聞　２０１０年１０月１８日付「オピニオン」に掲載）
★写真説明　常州市の大学タウンは人材育成システムを整備]]></description>
         <link>http://www.pio-ota.jp/news/review/post_274.html</link>
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          <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">論文・レビュー</category>
        
          <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category"></category>
        
        
         <pubDate>Tue, 08 Mar 2011 15:36:58 +0900</pubDate>
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         <title>中小企業における海外展開と構造転換の課題</title>
         <description>
社団法人日本経済団体連合会発行の「経済Trend」3月号に、当協会専務理事山田伸顯の論文が掲載されました。


中小企業における海外展開と構造転換の課題
お問い合わせ先
（財）大田区産業振興協会　管理グループ　企画広報チーム〒144-0035東京都大田区南蒲田1丁目20-20　大田区産業プラザ3FTEL 03(3733)6476　FAX 03(3733)6459受付時間：月～金曜日（休祝日・年末年始を除く）　8:30～17:15 </description>
         <link>http://www.pio-ota.jp/news/review/post_273.html</link>
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          <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">論文・レビュー</category>
        
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         <pubDate>Mon, 07 Mar 2011 10:23:32 +0900</pubDate>
      </item>
      
      <item>
         <title>大田区企業、世界へ　第２回　中国・東北地域</title>
         <description><![CDATA[大田区産業振興協会　海外事業担当リーダー　上原正樹
成長企業との提携がカギ
&nbsp;
　大連市は瀋陽市とともに中国東北３省の中でも経済の牽引（けんいん）役となる最も重要な産業拠点です。近年中国政府はこの地域を本格的に経済発展させるため、海外から大手企業を誘致するなど政策的に産業クラスターを形成しています。
　本年５月大田工業連合会との協力で、この大連で開催される工業展示会に大田区中小企業１０社の皆さんと大田区ブース５小間（４５平方メートル）を構えて出展しました。カタログ出展のみの企業から、社長が現地で店番をする企業まで形態はさまざまでしたが、会期３日間大田区ブースは客が切れることがないほどのにぎわいでした。来場者のほとんどは現地の製造業者で、質問内容も非常に的確で日本との技術の差をさほど感じさせないので驚きました。出展した大田区企業はこのような実際のニーズに触れて、良い市場に巡り合えたという喜びとともに、中国製造業のレベルがこんなに上がって来ているという焦りの気持ちが半々でした。出発前には「観光も兼ねて勉強のつもりで行くよ」と話す人もいましたが、会場ではブースに多くの来場者を迎えビジネスが実際に成約し代理店契約まで発展するほどで、中国市場は大変忙しいことを痛感していました。
　現在、遼寧省で「成長型中小企業」と分類される競争力の高い企業があります。彼らは、新技術の習得力と新製品の扱い量の多さに加えて圧倒的な資金力が自慢です。そういう経営者は、１９９０年代に国営企業を辞めて１０年間個人ビジネスを続け、００年ごろの空前の中国ブームに会社設立し、さらに１０年間競争に勝ち抜いた人たちです。日系等の外資企業と組んで急成長を遂げた方々もいます。なんとなく成り上がり的なイメージがありますが、案外この道一筋といった技術で売る中小企業が多いことに感銘を覚えます。
　今後、彼らの成功のステージは大きく二つに分かれそうです。ひとつは、製造業でも環境やエネルギーといった中国政府が支援する主要産業に身を置いて今日までに十分に資金力を持ち、今後はさらにこの分野の外資企業との技術提携を進めレベルアップを目指すパターンです。もうひとつは、既に自社の産業分野は市場占有してしまい莫大（ばくだい）な資金を得た企業で、これを元手に技術力の高い外資企業に出資して、自社の専門分野外にある市場でさらに資金を増大させようとするものです。
　ですから、良いパートナーとの出会いに恵まれた日系中小企業にとっては、中国市場での急成長はまんざら夢ではないでしょう。しかし、そのために習得すべき中国の商習慣や華人との関係（クワンシィ）つくりは中小企業にとっては超難題です。
（日刊工業新聞　２０１０年１０月１１日付「オピニオン」に掲載）
★写真説明　大連の展示会では現地の製造業者が来場]]></description>
         <link>http://www.pio-ota.jp/news/review/post_265.html</link>
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          <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">論文・レビュー</category>
        
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         <pubDate>Tue, 25 Jan 2011 13:18:19 +0900</pubDate>
      </item>
      
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         <title>大田区企業、世界へ 第１回「海外展示会」</title>
         <description>大田区産業振興協会　海外事業担当リーダー　上原正樹
「ＯＴＡ」国際化の第一歩


　東京都大田区には１９８５年で９０００を超える工場が集積していました。各社が多種多様な技術を持ち、街全体が「フルセット型」のひとつの工場として日本の産業を支えて来ました。ところが慢性的なデフレや世界規模の産業構造の変化、ＩＴ（情報技術）の発展による海外への技術移転・流失等の影響により、年間で４０００社余りへと激減してしまいました。


　全国の自治体では、このような大きな潮流の中で国際化を支援すれば、地域産業の空洞化をさらに早めるという懸念が今でもあります。しかし大田区では、縮小・硬直化した国内経済だけにこだわることなく、世界のニーズに合わせてビジネス範囲を広げるように支援することが、逆に地域産業の活性化につながると考えています。
　このコラムでは、中小企業が海外展開する方法を模索する上で参考になるような事例を、２０年近い大田区の国際化支援事業の中から何回かに分けてご紹介したいと思います。
　今回のテーマは「海外展示会に出展してみましょう」です。国内展示会と違って海外展示会は手続きに貿易実務を伴いますし、言語も違い何かと費用もかさみ企業が単独で出展するのは大変です。第一、海外で名もない中小企業が自分のブースに来場者の足を止めさせ顧客開拓をするのは最も難しいことです。
　大田区は９４年のシンガポール・メタルアジア（機械金属加工）展示会を皮切りに、これまで世界１３都市で約４０回、区内中小企業約１８０社の海外出展を支援してきました。区内企業の平均規模は大変小さいですが、その製品・部品の技術は世界レベルです。そして、この日本を代表する工業集積を「ＯＴＡ」ブランドとして売り出すのがこの事業の目的です。
　不慣れな土地で営業訪問しなくても、海外展示会には業界関係者のみが向こうからやって来てくれますし、出展者同士も新規顧客になる可能性があり効率は抜群です。もし製品を批判されたとしても、現地市場のニーズが分かるのでマーケティングになります。そして、出展企業が受注に成功すれば、その仕事は横請けの関係にある区内の町工場にも流れていきます。工業集積地「大田区」では、海外展開する企業の動きが地域ネットワークを通じてプラスの経済効果に波及するわけです。
　実は私たち自身も海外展示会を活用しています。タイの大田区集合工場「オオタテクノパーク」はじめ現在実施している大田区とアジア諸国との連携事業のほとんどは、海外展示会での出会いがきっかけです。
　次回からは、タイや中国での大田区中小企業の動きをご紹介します。
（日刊工業新聞　２０１０年１０月４日付「オピニオン」に掲載）
★写真説明　世界１３都市の海外展示会に１８０社の出展を支援</description>
         <link>http://www.pio-ota.jp/news/review/post_260.html</link>
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         <pubDate>Tue, 28 Dec 2010 15:47:35 +0900</pubDate>
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         <title>円高・デフレ下の中小製造業―今後10年の生き残りに向けて</title>
         <description>財団法人大田区産業振興協会

専務理事　山田　伸顯
１．円高によって問われる日本産業の存在価値
　円のドルに対する為替レートは、11月10日の80.8円を付けて以降下がり始め、円高傾向にも少し変化の兆しが表れてきた。今年の6月半ばまで90円台だったが、10月には80円台をつけるという急上昇に見舞われた。08年10月までは100円以上であったことから比較すると隔世の感がある。多くの輸出企業が90円を想定して業績を予測しており、大幅な変更を迫られている。トヨタは、対ドル1円の円高で営業利益が350億円失われると言われている。輸出企業が利益を確保しようとすれば、下請企業にその分一層のコストダウンを求めることになる。毎年コストダウンを求められてきた中小製造業は、円高に振れるだけでそれまでの努力が吹き飛んでしまう。
　最終製品や関連部品を生産する拠点の海外シフトが増大し、反面国内市場が縮小していくため、生産財を供給する中小製造業はグローバル競争に対応せざるを得ない。円高は、高額の原料を輸入している企業に対して有利に作用する場合があるが、一般的には多くの製造業にとって不利となる。円高は国内での生産コストを相対的に高めるため、大手だけでなく、中堅・中小の製造業まで海外生産への切り替えを迫られる。そして海外生産が活発化すると、現地調達が増加し日本からの輸出は減少する。従来受注していた仕事もなくなっていく。不況だからではなく、産業がグローバル化する結果必然的に生じることである。国内向けの景気対策を打っても一過性の効果しか生まれないのは当然なのだ。
　このままでいけば、多くの企業が海外に生産拠点を移し、国内に優れたモノづくりの現場がなくなってしまう。そうなると、日本の強みであった試作開発力さえ低下させることになり、唯一といってよい国際競争力の源泉を喪失してしまう。最近重視されるようになった知的資産も、日本においては技術力と関連付けられるものが多い。これらが根こそぎ絶やされれば、日本の存在価値が失われる。海外に生産をシフトした企業も、国内の技術開発基盤を維持しなければ、先端的技術競争で敗退する。アジアにおける産業の棲み分けなど、日本産業のグローバル戦略上の位置づけを再確認しなければならない。
２．円高とデフレの背景
　この円高が続くと、日本からハイレベルの技術を輸出することさえ困難となる。さらに、国内での開発機能が衰退し、技術の空洞化が進行した後、円安に転換したのでは、日本の経済を支える基盤がなくなってしまう。早急な対応を迫られているのだ。
　こうした事態に対し政府・日銀の方針がはっきりしない。民主党代表選直後１ドル82円台に突入した9月15日に6年半ぶりの為替介入を行ったが、日本単独での介入には限界がある。アメリカでも、景気浮揚のためにドル安を維持しようとする。ドイツや韓国は、通貨安による輸出で好況を享受している。円はアジア通貨に対しても高めに推移しているため、不利な輸出競争に立たされている。
　円高の要因として、日本は貿易収支・経常収支ともに黒字を続けてきたことが挙げられるが、世界からの流入資金量は収支決済の実需をはるかに上回っている。また、アメリカの雇用情勢などの経済不安があり、ユーロは加盟諸国の財政基盤が揺らぐことで信頼をなくしている状況である。しかし、いくらアメリカが金融緩和政策を強化しようとしているにせよ、ゼロ金利政策を継続してきた日本の円が一方的に買われるのは一見理解しがたい。この背景には、日本ではデフレが持続してきたため、実質的な金利が高くなるという事情が存在する。実質国内総生産（GDP）に対する名目国内総生産（GDP）の比率であるGDPデフレーターが、前年対比では99年以降毎年マイナスを記録している。つまり、物価が下がり続けているのである。
　デフレは年金生活者のように、老後の生活がインフレの脅威にさらされないので安泰だと歓迎する立場もある。しかし、デフレは、供給過多・需要不足による全般的な商品価格の継続的低下であり、価格低下は生産者の利益を減少させ、従業者の賃金を下げたり、リストラによる失業を増加させたりする。そうなると消費者の購買力が低下することで一層商品を購入しなくなり、さらに価格低下を招く。回収が見込めないので設備や住宅の投資が縮小する。こうしたデフレスパイラルに陥っていく。
　日銀は、資産買入基金を創設し、上場投資信託（ＥＴＦ）や不動産投資信託（ＲＥＩＴ）の購入にまで踏み込むこととなった。しかし、アメリカにおけるこれまでの通貨供給量は日本よりもはるかに高い比率で伸びており、さらにFRBは6000億ドル規模の国債購入などの追加緩和策を打ち出した。人口が増加し、賃金も下降しづらいアメリカにおいて積極的なデフレ防止策を取っているのに対し、人口が減少し、賃金も下降している日本においてインフレを心配しながらのデフレ対策をしぶしぶ提起しているようでは、デフレ克服にはおぼつかないという印象を持たざるを得ない。むしろ、民主党が提言しているように、今の円高を活用して、「政府系ファンド」を創設し資源確保やインフラ輸出を推進するなど、外に打って出る姿勢も必要である。
　デフレの根本的な原因の一つとして、日本においては90年代後半から労働生産性が伸びてきたのに対して、単位労働コスト（一定量のモノを生み出すための労働コスト）が下降していることが指摘されている(注)。つまり生産性に見合って賃金が上昇しないばかりか下がっているということである。GDPデフレーターは、1人あたり賃金が上昇するとプラスに動き、労働生産性が上昇するとマイナスに動くため、賃金の上昇が生産性の上昇を下回るとデフレに振れることが論証されている。常識的に考えても、供給力を高めておきながら需要に充てるべき分配を低くしたのでは、需給ギャップが生じるのは理の当然である。しかし、大企業を中心として07年までの生産性上昇期にも労働分配率を高めることなく、内部留保や資金返済に重点を置き、国内投資にも消極的であった。単独では合理的な企業の経営行動でも、全体が同じ方向に動くことで自らの首を絞めるという合成の誤謬の典型である。唯一輸出の比重を高めることで需給のバランスを取ってきたのである。
３．質的貿易への転換
　昨年の政権交代後、外需依存でなく内需重視の政策が志向されてきた。しかし、貿易立国と言われるが、外需の占める割合は決して大きくない。GDPに対する輸出の割合である輸出依存度は、1980年以降最高値を示した2007年でも17.6%に過ぎない。アメリカとインドを除いては、ほとんどのアジア・ヨーロッパの諸国と比してはるかに低い依存度である。もともと内需の比重が高い日本において、国債と地方債の累積債務がGDPの2倍にも達するほどの逼迫した財政を抱えていながら、さらに財政支出を拡大して国内需要を喚起しようとするのは的外れである。
　なぜ輸出主導型の国とみなされるのかと言うと、80年代から90年代にかけて他国を圧倒する国際競争力で製品を売りまくり、バッシングを受けながら膨大な貿易黒字を蓄積してきた経緯からである。中でも、日本の工業生産高の5割弱を占める輸送機器・電気機器・一般機械という基幹産業は、輸出総額でも約60%の比重である（2008年)。この分野の輸出主導により今日の貿易水準に到達したと見ることができる。だからこそ、リーマンショック後アメリカを中心とする需要国への輸出が激減し、日本の実体経済が最もダメージを受けたのである。
　今後の日本にとって、国際競争力をもった基幹産業が重要であることに変わりはない。アジア各国の技術力が高まり、組立産業だけでなく部品の加工・製造技術を身につけてきた現在において、日本企業は基幹産業に鍛えられた技術を研ぎ澄まし、先端的な開発に集中特化する方向を目指すべきである。これからは、量産技術を駆使した低価格商品を輸出することではなく、創造的開発力を武器にして、コア技術の製品を供与する質的貿易に転換することである。したがって、これまでのように圧倒的な物量を輸出し、膨大な貿易黒字をもたらすことではない。我々団塊の世代が幼少時より叩き込まれた加工貿易による黒字化という呪縛からは解放されるべきであろう。コストダウン至上主義ではなく、イノベーション志向を徹底することである。
　そのために重要なことは、大企業と中小企業との関係の再構築である。無理な買い叩きや無償の契約変更といった下請法のコンプライアンスに関わる行為など、従来親子関係で成り立ってきた下請企業に対し優越的地位を押しつけるようなことは論外である。これまで円高に対するにコストダウンを強制しながら、円安に振れたときサプライヤーに還元した大企業はあっただろうか。また、資材価格が高騰したとき、その分の値上げを認めた企業はごく少数ではないか。親企業は、かつてあった膨大な下請企業が激減したことに気づくべきである。全国の製造業事業所数のピークは83年の約78万で、08年には約44万に減少した。中でも従業者規模4～9人という末端の下請を構成する事業所数が約26万から約12万と半減以下になり、国内で受注先を探しだすのは容易でなくなってきた。
　これからは、世界のトップランナーとして先端的開発に取り組んでいる大手・中堅の企業にとって必要なパートナーは、指示どおりに動く下請企業ではなく、自社の抱える課題解決の技術提案をしてくれる中小企業である。そのような技術力をもった中小企業は、一方的なコストダウンに応じるとは限らない。むしろ発注先を選別するかもしれない。まして、国際的な受発注が活発になれば、直接海外の企業との取引を選択し、国内の大企業を優先しなくなることも考えられる。日本がグローバル競争に勝ち抜くために、大手・中堅と中小企業との対等なパートナーシップを確立することが不可欠となっているのだ。
４．日本の中小製造業が採るべき経営戦略
　モノづくりのまち大田区にとって、特に円高の進行は深刻である。リーマンショック後の回復に向かうときに出鼻をくじかれ、再び暗中模索の状況に陥った。力強い復活に向けた歩みを始めた企業がある一方、多くの企業が低迷を続けている。しかし、中小企業の中には、海外生産に踏み出すことでコストダウンと新たな市場開拓に成功している企業が現れている。また、展示会や商談会を活用して、新規顧客との取引開始に積極的に乗り出すところも多くなった。
　一方、産学連携により新技術開発にチャレンジしたり、大手企業との共同開発に向け「オープン・イノベーション」に参加しようとしたりする企業もある。大企業も新たな開発を進めるとき、自社内ですべてのリソースを保有しているわけではないので、中小製造業からの提案を期待して、技術をできるだけ公開する動きが活発になってきたのだ。こうしたことは既存の顧客との固定した関係以外に、新しい取引先を拡げるきっかけとなり得る。そのような挑戦を支援するため、大田区産業振興協会では、マッチングの場づくりととともに、中小企業の航空機産業への参入や医療機器開発など医工連携の取り組みに向けたセミナーや研究会を開催してきた。大田区の新製品・新技術開発補助金申請にも、多くの企業が優れたプロジェクトを提案するなど、閉塞状況を脱却しようとする変化が現れてきた。
　中小製造業は、大企業のように海外の拠点を設置することで為替リスクの分散を図ることは容易でないが、グローバル化から逃れることもできない。為替変動に左右されないためには、内需型の産業技術や抜きんでた国際競争力を有する高度技術を開発することが王道である。しかしながら、すべての企業が自社製品をマーケティングしたり、新技術開発を志向できたりするわけではない。そこで一般の中小製造業が採り得る共通した経営戦略は、モノづくり技術力を持ったサービス業への発想の転換である。つまり、顧客が抱える課題解決のために、自社の強みである技術を提供するサービス事業型に切り替えること。さらに、アフターサービスの価値を重視し、作ったら終わりではなく持続的な関係をもつこと。それにはまず、自社の強みである企業価値について認識することが不可欠なのだ。日本において存在価値を持つことが世界においても価値を持つ。そうした企業として再生する道を選択すべきだろう。
(注)１．武者リサーチ「投資ストラテジーの焦点(287号)　日本のデフレ論その1」2010年2月17日２．富士通総研「来年の春闘は4%の賃上げを目指せ」根津利三郎　2010年11月16日
（本論文は、社団法人経済復興協会の『経済復興』12月上旬号No.2235に掲載されたものである。）</description>
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         <pubDate>Tue, 14 Dec 2010 14:44:50 +0900</pubDate>
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         <title>「おしごとナビ大田区」コラム更新のお知らせ</title>
         <description>「おしごとナビ大田区」コラム、「伸顕が斬る！」更新いたしました。

葛巻町の挑戦－ミルクとワインとクリーンエネルギーの町おこし－
ぜひごらん下さい
お問い合わせ先
（財）大田区産業振興協会　管理グループ　企画広報チーム〒144-0035東京都大田区南蒲田1丁目20-20　大田区産業プラザ3FTEL 03(3733)6476　FAX 03(3733)6459受付時間：月～金曜日（休祝日・年末年始を除く）　8:30～17:15</description>
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         <pubDate>Fri, 24 Sep 2010 09:35:29 +0900</pubDate>
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         <title>大田区のモノづくり現場が支える日本の国際競争</title>
         <description><![CDATA[先進的企業群をネットワークで支え、羽田空港国際化で競争力アップを 
大田区のモノづくり現場が支える日本の国際競争 
財団法人大田区産業振興協会専務理事　山田伸顯
１　貿易収支の減少と所得収支
日本の貿易は、今大きな転機を迎えている。1981年以来一貫して黒字を続けてきた貿易収支が、2008年には原油高・資源高により赤字転落の一歩手前となり、リーマンショックの影響をまともに受けた09年には、輸出入とも激減しぎりぎりの黒字にとどまった。戦後日本の経済成長を支えてきた貿易構造が崩れ始めた感がある。一方、これまで積み上げた黒字を元に外国の証券などに投資したり、海外に現地法人を設けるといった直接投資を行ったりした結果、配当などの受取りが増加している。この受取りと反対の外国に対する支払いとの差である所得収支が伸び、05年以降貿易収支を上回るようになった（図1　）。これは成熟した資本主義国に見られることであるが、日本では支払が減少傾向にあるため受取りとの差である純受取額が増加しているのだ。このことは外国からの日本に対する投資が減少していることの裏返しであり、日本に魅力を感じないということになる。株価は低迷し、金利も低く、税金は高い。技術には魅力を感じるが、投資対象としての評価が低いということを表している。そこで経済産業省は、国際的に見てトップ水準にある法人に対する税率の引き下げを提唱している。（図1）
２　重視すべき外需
民主党政権になって内需が重視されるようになった。従来から、貿易立国である日本は、外需依存度（GDPに対する輸出または輸入の割合）が高いと言われてきたが、実態は図2 に見られるとおり、他国に比較すると低いことが分かる。電気機器、輸送機器、一般機械など、３業種合わせると鉱工業生産に占める割合が約50%に達している基幹産業が輸出型産業であるため、一見日本経済全体の外需依存度が高いと思われている。事実、輸出総額の70％以上が機械金属工業製品である。しかし、輸出総額はGDPの16%に過ぎないのだ。（図2）
ここで貿易に関しては、原点に返ることが必要だと考える。つまり、日本には資源もエネルギーもないのだから、原材料を輸入して加工することで付加価値をつけ、それを輸出することで国民経済の基盤を成り立たせるということである。もちろんかつてのように良いものを何でも大量に安く売り込むという貿易ではない。日用の衣料品や雑貨などの貿易では、コストパフォーマンスにおいて中国を初めとするアジアに対抗することはもはや時代錯誤である。そうではなく、中国やアジアではまだ技術的にも熟練性から見ても到達できていない領域において、高付加価値の部品や製品を供与することが相手からも求められている。いわば量的貿易から質的貿易に転換するということである。人口減少時代に入った日本では低価格の大量生産を担うことが難しくなったため、量的に輸出量を維持することには無理がある。むしろ高齢ではあるが、熟練性を持った高度技能者を活用したり、世界最先端の技術を組み込んだ製品づくりを推進したりすることで輸出の国際競争力を高めることが有効である。 しかし、これによって以前の輸出額に戻すことは容易ではない。貿易収支の黒字化を続けるためには、輸入額を増加させない努力が必要である。そのためには、食料自給率が低く、外国に依存している日本の農業の生産力を高める方策を実行しなければならない。また、観光産業のように、日本人の海外旅行で支払う額が、外国人旅行者から得られる日本の受取額の3倍近いという国際旅行収支のアンバランスを少しでも解消するために、インバウンド政策を強化し日本への集客を高めることが重要である。内需の振興とは、国内の内需型産業の供給力をつけることにより貿易のバランスを取ることである。したがって、国際競争力において日本産業の最大の強みである、高度の加工技術に支えられた機械金属産業の輸出力を維持・発展させることは引き続き重要なのである。外需を軽視してはならない。
３　転換期における大田区工業
日本において有数の工業集積地域と位置づけられている大田区であるが、今日大きな岐路に立たされている。工場数はピーク時に9190あったが、2008年現在4362と半減以下となり、さらに廃業予備軍とみなされる企業が多く残存している。大田区の工場は立地条件の良い北関東や東北などに分散したり、海外へ生産拠点をシフトしたりして、地域内ではモノづくりの現場が縮小してきているのである。またリーマンショック後、全国の製造業が回復基調にある中で、大田区の中小企業の立ち直りがかなり遅れている。仕事を確保できない状況が続き、受注量50%以下のまま先の見通しがつかない企業が未だに多数いる状況である。このように、従来技術のまま、下請体質を改善できず、毎年単価の引き下げに甘んじざるを得ない企業がある一方で、他方に技術革新を進め、顧客に対する提案力を持つようになった企業や、グローバル化に対抗し自ら積極的な海外展開を仕掛けている企業が現れてきたという二極構造が鮮明になっている。小零細企業が廃業を余儀なくされる中、中小や中堅企業がその分の仕事をこなすため、設備を増強する動きが見られる。工作機械は機能が高度化し、コンピューター制御で複合的な加工を可能とするようになったので、一人の加工能力が飛躍的に高まった。デジタル化による複合的加工技術はしかし、主に工作機械による切削加工であり、それだけではモノづくりは完結できない。超微細加工、研磨、熱処理、めっき、計測など切削加工に関連する周辺の技術があってはじめて部品製作が可能になるのである。それらの基本となるのは熟練性を要するアナログ的技術であり、日本が最も優れている。技術向上が著しいアジアにおいても未だ到達できていないレベルにある。特に大田区がモノづくりにおいて他の地域と比して優位性があるのは、この熟達した技術の地域集積を維持しているからである。専門の技術に特化するには、関連する技術の集積が必要である。なぜなら、相互に関連を要する機械分野のモノづくりにおいては、専門技術企業が単独では部品ひとつ製作できないからである。また、集積ネットワークがあることによって、さらに深く専門技術を深めることが可能となるのである。
４　モノづくり現場の状況と中小企業支援
ここで専門技術の企業事例を紹介する。 極小径の孔明け技術と微細加工に徹することで、新しいビジネスチャンスをつかんだ企業が株式会社信栄テクノである。 流量計部品などの精密小物部品などの加工を行ってきたが、これではこの先限界があると考え、特化技術に専念しようと小径のノズル加工を始めた。40ミクロン（0.04mm）の孔明けに成功し、さらにこの技術に特化するべく、超微細孔明専用加工機と小型マシニングセンターを次々に導入していった。現在3ミクロンの孔明けを可能にしている。10ミクロンのレベルは、すでにアルミやステンレス加工においてビジネスベースで使用されている。ドリルにより加工しているのだが、ドリルの先は肉眼では見えない。 半導体、液晶やプラズマTVなどのFPD(フラットパネルディスプレイ)の部品、また医療機器・バイオ・薬品分野における特殊ノズルなどの製造引き合いが多数寄せられている。 ステンレス、アルミをはじめ、チタン、ニッケル合金等の難削材や樹脂、セラミックスなどを加工できるようになり、次にシリコンや石英ガラスなどの脆性材の孔明け加工に挑戦した。脆性材の微細加工にはレーザー加工が多用されているが、材料を溶かす懸念がある。それに対し、ドリルによる加工は形状がきれいに仕上がるという強みがある。最近、石英ガラスで径30ミクロン、1000個の孔明けに成功した。 同社では、画像測定器と超精密測定顕微鏡、デジタルマイクロスコープによる製品の観察・解析・計測を行い、それに基づいて評価し、品質を保証している。試作を行うときにも測定機で工具の形状をチェックしている。特定の分野に特化し、深く掘り進むことでニッチトップを切り開く戦略こそが、同社の存在価値を表出させていると言える。【信栄テクノ 3ミクロン孔明け】
株式会社上島熱処理工業所が他の追随を許さないと評価されているのは、高度熟練技術者を有するソルトバス熱処理技術である。ソルトバスは、塩化化合物を液体に溶融させた塩浴炉であり、最高で1220℃まで高温加熱した炉の中で鋼を焼入れし、その後温度を落として焼戻しを行う。ロットが小さい製品をこの技法で処理するため、画一的な作業は少なく、常に状況を見定めながら温度管理をし、焼入れ・焼戻しのスピードを判断する必要がある。勘を鍛える必要があり、まさに熟練と繊細さが要求されるのである。この技法は、大型の製品で複雑形状のものほど威力を発揮し、他の技法より均質性などで差が付くと言われている。1基500万円かかるソルトバスの炉は、高温を保持し続けるため、耐火煉瓦でつくられているものを1年半で償却しなければならない。手間も経費もかかるこの処理技術から多くの企業が撤退してしまった。この技術を使って、ファインブランキングや冷間鍛造などの堅牢さを求められる金型や、耐久性を要する様々なコア部品の焼入れを行う。図面の中に「上島熱処理」と指定されていることがあり、これまで付き合いのない企業からの注文が入ることが多くなった。時には、紙おむつや生理用品を裁断するダイカットロールという大型製品を仕上げたりした。全国から注文を受け、九州の顧客からは加工代より高い空輸で持ち込まれることもある。【上島熱処理工業所での焼入れ作業】
めっき技術という素材加工技術の発展とともに進化する分野のパイオニアとして業界をリードし、様々な先端的企業のパートナーとして成長してきた企業がヱビナ電化工業株式会社である。戦後は、水道器具やオートバイミラーなどのメッキから始まり、プラスチック、セラミックス、シリコンウェハー、ガラス、カーボン、スーパーエンプラ等に対する無電解（化学）めっき法による電磁波シールド工法を開発した。現在、アルミ、チタン、ステンレス、アルミニウム・シリコンカーバイト、特殊エンプラなどの新素材・難めっき材への高機能めっきや複雑な形状の精密機械部品に対する均一・高精度のニッケルめっきなどを手掛けている。最新の開発技術は、「タフブラック」という高耐久性を有する低反射皮膜である。表面形態を複雑化することで、光の乱反射・吸収によって低反射膜を実現するというものである。従来の黒色塗装やアルマイトなどでは熱や紫外線に対する耐久性が乏しく、退色し反射率が上がるなどの課題があった。光学機器の内部に適用するために、劣化が生じにくいめっき処理の技術革新を行ったものである。 検査・測定機器、分析装置の設備の充実には目を見張る。電子プローブX線マイクロアナライザーや、フィールドエミッション走査型電子顕微鏡等々、おそらく公的工業試験場でも取り揃えていないくらいの試験検査設備が並んでいる。検査・分析結果を生産管理にフィードバックしている。熟練性を要するとされていためっき液の管理も、科学的に処理できるようになった。環境マネジメント重視とともに、技術と経営の未来志向を明確にしている。
【エビナ電化工業のラボ】
これら先進的企業群を支えるためには、多業種の企業とのネットワークを維持する必要がある。大田区産業振興協会では、日常の受発注あっせんや商談会・展示会を活用し、区内約３千社の受発注登録企業や東京全域そして全国の企業との取引促進を強化してきた。また、中小企業の弱みである営業力をカバーするために、全国的な展示会やアジアの国際見本市への地元企業との共同出展を毎年数多く続けてきた。時には、大手企業に中小企業を紹介し、同行してプレゼンを行うなどの営業支援も行っている。さらに、大学や研究機関などとの連携により、企業に新規の事業開発を促す機会を提供する。地域集積の維持・発展と合わせて、アジアを含めた広域的連携をつくりあげるという戦略の推進である。これらの業務を担うのは、様々な経験を持った固有のスタッフと専門の相談員である。
５　国際競争力の維持・発展に向けて
【オープン間近の羽田空港新国際ターミナル】
先進的企業群が日本のモノづくりに高付加価値を生み出し、質的貿易において国際競争力を支える原動力となる。貿易による黒字は日本の経済を維持する上で必須である。GDPは、民間の消費及び投資に政府支出を合計し、純輸出（輸出－輸入）を加えたものである（GDP＝消費+投資＋政府支出+純輸出）。日本は、高齢化が進行しているため投資をまかなう貯蓄が減り、財政悪化で政府支出も抑制される現状にある。デフレと雇用縮小により消費が拡大する余地は少ない。純輸出の赤字化はGDPの落ち込みに拍車をかける。人口が減少しているとはいえ、一人当たりのGDPも減少しかねない。この状況を打開することが不可欠である。それには外需をしっかりと支えなければならない。そのために異常な円高を抑制することも急務である。 大田区においては、本年10月から地元の羽田空港が再国際化することで、モノづくりにとって大きな可能性を開くことができる。つまり、中小企業が海外に生産拠点を置かなくとも、空港跡地など区内に技術交流や取引商談の機会を設けることにより、国外の企業が高度技術を求めて大田区を訪れ、日本の企業との国際間提携を取り交わすことが可能になる。 産業のグローバル化における日本の位置を明確にし、国際連携構築の中で生き延びる方向を見出さなければならない。
&nbsp;
（社団法人日本経営協会「OMNI・MANAGEMENT」2010年8月号に掲載されました。）
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         <pubDate>Thu, 26 Aug 2010 14:34:54 +0900</pubDate>
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         <title>ASEANとの連携で活路を見いだす大田区の中小企業戦略</title>
         <description>財団法人大田区産業振興協会
専務理事　山田伸顯
１．タイの政局混乱
タイは今騒然としている。5月19日、タクシン元首相派がバリケードで囲んで占拠しているバンコク中心部にタイ軍の治安部隊が突入し、強制排除を敢行した結果銃撃戦が起き、このときだけで15人の死者と多数の負傷者が出た。元首相派幹部が投降したにもかかわらず、一部が暴徒化し大型ショッピングセンターやテレビ局を破壊し放火した。地方都市にも破壊活動が飛び火しており、混乱が完全に収拾するかは不透明である。2001年に政権に就いたタクシン首相は、貧しい農村部への重点政策を施したことにより、タイ東北部など地方での支持基盤を広げた。また、FTAの積極的締結や外資系企業の誘致により、輸出を振興することで経済成長を推進した。しかし、資産隠しなど金銭問題が付きまとい、自分が関係する企業の株式を外資に売却した際の汚職疑惑から反タクシン運動が始まった。2006年9月タクシン首相が国連総会に出席するためニューヨークを訪問中に軍のクーデターが起こり、国王がこれを支持したことで政権が崩壊した。その後07年末の総選挙ではタクシン派が勝利したが、政局の混迷は収まらず、反タクシン派の「民主主義市民連合（PAD）」の反政府運動は激しさを増し、スワンナブーム国際空港を占拠した。総選挙での選挙違反判決により憲法裁判所が与党の解党を命じたため、タクシン派のソムチャイ首相率いる内閣が総辞職した。08年12月に反タクシン派のアピシット政権が設立したことで、それまでの反政府運動が収まり政局の安定化が図られるかに見えた。しかし今度は反対に、現政権に対するタクシン派「反独裁民主統一戦線（UDD）」の反政府デモ隊が4月3日からバンコクで座り込みを始め、市街地を占拠したのが今回の事態である。
２．好調な経済状況
こうした混乱によりタイのGDPの約6％を占める観光産業などは大打撃を受けた。しかし一方、製造業は好調で、リーマンショック後の回復は日本より早く、09年の経済成長率（GDP伸び率）が▲2.3%だったのに対し、10年では4.3%～5.8%になるとの経済見通しを示した（タイ中央銀行4月29日）。特に、自動車産業の回復は顕著で、国内生産台数は140万台（約40%増）、国内販売は63万台、77万台が輸出向けという見通しが出ている。タイは1990年以降95年まで8%以上の経済成長を続けたが、97年にアジア通貨危機の引き金となったバーツの急落により落ち込み、その年と翌98年にマイナス成長を記録した。それでも90年から2008年までの平均成長率は4.67%で、堅調な発展を遂げてきた。08年の名目GDP総額は2千7百億ドルに達し世界で第33番目になるが、1人当たりのGDPは4,116米ドルで世界90位に過ぎない。タイにおけるインフラの整備状況や技術の発展動向などを鑑みると、今後さらに豊かさを求めて経済を成長させる潜在力を有していると考えることができる。それと同時に、農村部と都市部との経済格差など根深い問題も存在しており、今回の政治的混迷はこれが露呈してきたと見ることもできる。タイの経済成長を牽引してきた動力は貿易である。アジア通貨危機を引き起こしたバーツ急落により、それまで外資受け入れにより輸入主導型で無理に経済成長させてきた仕組みが行き詰まり、輸出主導型に切り替えざるを得なくなっていた。そこで，自動車を中心とする技術を高度化し、輸出に耐え得るような品質レベルに引き上げることをめざした結果これに成功した。特に日本のメーカーが集中的に技術導入した１トン車のピックアップトラックは、ASEANのみならず世界へ輸出する体制を構築した。1998年以降タイは、慢性的な貿易赤字国から黒字国に転換し、IMFの借款を早期に返済した。
３．貿易・投資政策
貿易を後押しする政策が採られてきたことも成長に寄与している。各国とFTA（自由貿易協定）を締結することに積極的で、ASEAN相互はもとよりASEANを通じて中国、インド及び韓国との協定を締結、単独でもオーストラリア、ニュージーランドと結んでおり、日本とは2007年に経済連携協定（EPA）を取り交わしている。さらに、外資の導入にも積極的に取り組んできた。直接投資の受け皿となるインフラ整備と投資に対する優遇措置の概要を見てみよう。タイ投資委員会（ＢＯＩ）は、国内を3つのゾーンに分割し、バンコクから遠い地域に立地する企業に対して手厚い優遇措置を採っている。バンコク周辺の第1ゾーンでは、工業団地内に限り法人所得税の3年間免除が認められ、第2ゾーンでは団地内で同じく5年間免除、団地外でも3年間免除がある。第1、第2ゾーンとも輸入関税が10％以上の機械・設備の輸入に際し、関税を50％免除し、輸出用生産に使用される原材料の輸入関税を1年間免除する。遠方にはなるが、第3ゾーンの工業団地内や特別地区では、法人所得税が8年間全額、その後も5年間は50％免除される。さらに、輸送、電力、水道の経費の2倍控除を10年間認める。機械・設備の輸入関税は全額免除で、輸出用生産に使用される原材料の輸入関税も5年間免除する。工業団地外でも第3ゾーンであれば団地内に準じた優遇措置が得られる。また、投資奨励業種を設け、タイの産業構造の高度化に寄与する事業については誘致に関する優遇策を行っている。金属製品・機械および運輸機器、電子・電気機械産業もこれに該当するが、環境の保全と対策に関わる事業などは特別重要産業として指定された業種に当たる。特に自動車産業の企業誘致には熱心である。マレーシアが自動車技術の国産化にこだわったのとは対照的に、先進国からの企業進出を受け入れたため、世界のメーカーがタイにおける生産拠点を構築してきた。「アジアのデトロイト」を目指す、自動車産業の目覚しい成長に支えられ、タイの経済全体も99年以降着実に復興を遂げたということができる。中でも日本の自動車メーカーの進出は顕著である。2007年のメーカー別国内新車販売台数とシェアを見ると、乗用車ではトヨタが92,530台で54.4％、ホンダが50,093台で29.4％を占め、商用車ではトヨタが189,558台で41.1％、いすゞが151,033台で32.8％を占めている。その他の日系自動車と合わせると日本メーカーの占める割合は90％以上となっており、タイにおける自動車販売市場を席巻している。
４．大田区の中小企業の海外展開支援
このようなタイの発展の可能性を見つめて、機械産業の集積地域である大田区は、現地への中小企業進出の手立てを模索してきた。何故日本の自治体が海外への企業進出を支援しようとするのかというと、産業のグローバル化が進展する中で、セットメーカーが生産拠点を海外シフトし、現地調達に切り替えていく方向にあるため、部品メーカーは国内にとどまっていただけでは市場が狭まることは避けられないと判断したからである。つまり、部品などの生産財を主として製造する中小企業にとって、グローバルな資財を国内だけでさばくことが明らかに限界となってきたことを認識せざるを得なくなったのだ。企業の発展を支援する立場として、グローバル展開をサポートすることで生き残る道を切り開くことが不可欠になったということなのである。バンコク郊外のスワンナブーム国際空港から、40kmほど東南の位置に「アマタナコン工業団地」がある。大田区産業振興協会は2004年の金属加工工業見本市「タイメタレックス」に大田区中小企業と共同出展した際、同工業団地の創業者であるビクロム氏と面会する機会を得た。そこで大田区という地域の産業集積と中小企業が有する技術について関心を持ってもらった。翌年にはビクロム氏自ら大田区を訪問し、規模が小さくとも技術レベルが高い中小企業を工業団地に誘致するべく、レンタル型の集合工場「オオタ・テクノ・パーク」（以下OTP）を団地が建設するという覚書を交わした。急遽2006年6月には開設する運びとなったのである。アマタナコンは全計画面積約68平方キロメートルという巨大なインダストリーパークである。その中にあって、OTPは、わずか約2ヘクタールの小さな敷地に中小企業向け集合工場を建設する計画で、現在2期工事が終わり、6社が入居している。 タイ側にとっては、工業団地を整備し、国外から自動車、電気・電子機器等の主たるメーカーの生産拠点を誘致することで産業の高度化を進めてきたが、メーカーに供給する部品産業や、そうした産業全体を下支えするサポーティングインダストリー（製造・加工における基盤技術）が脆弱で、それらの集積を強化する必要がある。そうしないと、自動車産業を中心としたタイ製造業にとってボトルネックとなると危惧されているからだ。その基盤技術を有するのが日本であり、特にその象徴的な地域である大田区のモノづくりブランドをタイ側は高く評価した。また、中小企業の有する基盤技術のネットワークが工業団地に形成されることにより、さらに多くのメーカーの誘致が推進できるという狙いがあったのである。大田区としては、企業が根こそぎ移転することは認めていない。事業所の拠点を区内に維持しつつ、グローバル分業による経営発展を促すのが趣旨である。海外において生産し、新たな市場を開拓することにより経営余力を獲得することで、日本国内においては先端的開発に振り向けることができる。中小企業もこのような戦略を選択することを期待している。タイとは産業における「ウィン・ウィン関係」が成り立つと考えている。OTPに入居した企業の状況は、リーマンショック後仕事量が大きく落ち込んだが、今年は絶好調で、中には２交代制から３交代制にし、それでもさばけない仕事を日本の本社に送って分担してもらっている工場もある。タイ国内からの注文だけでなく、FTAにより関税低減が図られるため、ベトナム、インドネシア、インドなど周辺国への輸出が伸びている。セットメーカーに生産財を供給する企業にとって、タイへの進出は不可避の方向であったと評価できる。
５．ASEANを核としたアジアネットワークの構築
マレーシアが先陣を切ったASEANの工業化は、タイの技術力と産業集積を高めた。さらに政局の安定化が見られるようになったインドネシアに経済成長をもたらし、社会主義政権下のベトナムが、チャイナプラスワンの受け皿として発展を続けている。すでに大田区からそれらの国に生産拠点を設置した企業もある。日本のセットメーカーが進出した国に部品のサプライヤーが集積していくと、それを技術的にサポートするために優れた基盤技術を有する中小企業が必要になる。その段階で大田区のような産業集積地の中小製造業が活躍する環境が生まれるということである。大田区では「アジアネットワーク」の展開を計画に位置づけている。アジアに任せるべき成熟技術と日本で進めるべき先端技術開発という構想に基づき、アジアにおける産業の棲み分けを企業の経営戦略だけでなく、国や地域の戦略としても推進することを日本の産業政策として打ち立てるべきである。そのときに、中国に対する展開をどのように進めるべきかという課題も追求しなければならない。中国を抜きにしたアジアネットワークはありえない。しかし、政治的な面でも国民心情的な面でも、日本と親和性の高いASEAN諸国との関係を深める方向性は的を射ていると言えよう。われわれは、「草の根交流」を進める立場から民間サイドのネットワークを形成し、国を超えた技術移転や取引関係を構築していこうとしている。今日、ASEANを中心としたアジアネットワークを展開するに当たり、大田区にとって最も優位な環境がつくられようとしている。それは大田区に位置する羽田空港が今年10月から再国際化し、アジア便を中心に国際定期便が年間6万回就航することが予定されていることだ。羽田空港には言うまでもなく最多の国内線が就航している。国際線と結ぶハブ空港として、国内外のモノづくりの結節点にもなりうる地域である。空港跡地に「グローバル・アライアンスセンター」（国際的な受発注取引と技術交流の場）を設置することができれば、大田区を中心としてアジアと日本の各地を結ぶ「モノづくりのハブ機能」を発揮する基地となりうる。最先端技術と開発機能を生かしてアジアの母工場となることが、日本の中小企業によるモノづくりの存在価値を示す道である。
（本論文は、社団法人日本経済復興協会の『経済復興』６月上旬号No.2223号に掲載されたものである。）</description>
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         <pubDate>Wed, 07 Jul 2010 13:41:51 +0900</pubDate>
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         <title>少子高齢化時代のマンパワー・すべての世代が働く社会に</title>
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大田区産業振興協会・専務理事　山田伸顯


あふれる若年失業者
　日本の労働力人口（就業者と失業者の計）は１９９８年をピークに減少を続けている。総務省の調査によると、０９年の労働力人口比率は５９・９％と戦後初めて６割を割り込んだ。６５歳以上の高齢者比率の増大によると考えられる。しかし、１５－２４歳の労働力人口が低下しているのに、若年層の失業率は９％台の高位にある。高校生の就職内定率は、昨年１２月末現在で７４・８％と前年同期より７・５ポイントも悪化した。就職できない若者が全国にあふれ出ようとしている。
　リーマン・ショック以降の雇用の縮小で、建設業や製造業を筆頭に多くの業種で就業者数が減少した。一方、医療・福祉分野では０２年からの７年間で１４７万人（３１％）増加している。特に老人福祉・介護事業の従業者数は、事業所・企業統計調査で０１年と０８年を比較すると、全体でおよそ４０万６０００人増の９２万人となった。昨年１０月に政府が打ち出した「緊急雇用対策」でも、介護分野を成長分野と位置づけ「働きながら職業能力を高める」雇用プログラムに取り組むとしている。それほど人材不足が生じているということだ。
　これら医療・福祉関連の事業所の９８％は、常用雇用者１００人以下の中小企業である。医療・福祉に限らず、不況期こそ人材確保のチャンスと考える中小企業は多いが、大学生の就職意識は相変わらず大企業志向が強い。産業能率大学が昨年１１月末実施した調査によれば、今春の採用数が予定より不足する企業は３４％にも達している。それでも厳しい就職環境を反映してか、毎日コミュニケーションズが１１年３月卒業予定者を対象に今年実施した就職意識調査では、減少傾向にあった「ヤリガイのある仕事であれば中堅・中小企業でもよい」という回答が増加。「中堅・中小企業がよい」と合わせると４７・６％で、「大手企業がよい」を少しだが上回っている。

中小企業を受け皿に

　中小企業は事業所数が全体の９９・８％あり、従業者数が８７・７％を占めることから明らかなように、日本の産業の主軸を担っている。就職先の大半が中小企業にもかかわらず、若者の中小企業に対する志望動機は決して高くない。そこで、国や自治体では、中小企業の魅力を若者に伝えるべく、さまざまな出会いの場を設けてきた。ひとつは、経営者自ら自社の技術や特長を語り、そのメッセージを受け止めた若者がやりがいを見いだしていく、中小企業とのマッチング事業である。また、高校生のインターンシップや小中学生の職場体験を通じ、実社会との接点を年少期に持つことによって、自分の生き方を考えるきっかけを与える学習も始まった。
　情報過多の時代、仮想空間でのゲーム感覚に慣らされている年少者にとって、実社会の活動に参加することはかえって新鮮な体験となる。少子化社会においては、一人ひとりの若者がより貴重な人材として育成されなければならない。団塊の世代がひしめいていた時代と異なり、落ちこぼしは許されないのだ。そのためにも社会性を早期に身につけ、学ぶことや生きることの意義を自覚できるさまざまな機会を用意する必要がある。

医療費負担の軽減も

　一方で、高齢者が社会参加を続けることも、生きがいの観点だけでなく、年金や医療など増加の一途をたどっている社会負担を軽減する上から求められている。６５歳以上人口が５０％を超える限界集落においても、高齢者が元気に仕事している地域が現れている。代表的な事例は徳島県上勝町である。この町は「葉っぱビジネス」で全国的に有名になった。おばあちゃんたち（中には９０歳を超える）が、料理屋のつまに出す葉っぱを集めて、農協を通じて全国に出荷する事業を確立したのだ。株式会社「いろどり」の横石知二代表が仕掛けたビジネスである。年商１０００万円を超える農家も現れ、高齢者が子供たちと孫のために家を新築したため、多くの家族がＵターンしてきた。老人医療費は県下で最低水準の最も元気な町となった。働くことに勝る治療と健康法はない。
　若者から高齢者まで生きがいを感じて労働し、社会参加する仕組みを構築することが、これからの日本が取るべき基本戦略である。

（日刊工業新聞　２０１０年３月２２日付「卓見異見」に掲載）

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         <pubDate>Mon, 19 Apr 2010 13:22:28 +0900</pubDate>
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         <title>アジアとのモノづくり共生・大田区にハブ工場機能を</title>
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大田区産業振興協会・専務理事　山田伸顯


伸びる東アジア貿易
　２００９年１２月分の貿易統計（速報）によると、輸出額は前年同月比１２・１％増の５兆４１２８億円となり、１５カ月ぶりの増加を示した。中でも前年同月比で４２・８％伸びた中国向けを筆頭に、アジア向けの輸出は堅調さを取り戻し、米国向けが７・６％減少したのと対照的である。内需はまだ伸び悩んでいるが、外需の伸びによって大手製造業の一部に業績の回復が見られるようになった。
　日本の対外貿易は、２１世紀に入ってから東アジアとの貿易が著しく伸びている。０８年の対米貿易（輸出入合計）は、９９年比１割の伸びにすぎないのに、対中国の伸びは４倍に達している。日本にとって中国はいまや最大の貿易相手国であり、０８年で輸出の１６％、輸入の１９％を占める。東アジア全体に対する貿易総額は、対全世界の４２％を占めるまでに至っている。
　また東アジア域内貿易は、欧州連合（ＥＵ）や北米自由貿易協定（ＮＡＦＴＡ）に比べ、中間財（部品）貿易の比率と伸びが大きいことに特徴がある。同時に、通商白書（０７）によると、我が国と新興工業国・地域（ＮＩＥＳ）で生産された付加価値の高い中間財を、中国と東南アジア諸国連合（ＡＳＥＡＮ）で組み立て、最終製品を日米欧に輸出するという「多国間工程分業」が進展中だ。東アジアにおける国際取引が進展することは、部品を生産する中小の製造業が大企業を介さずに直接参入し、さらに拡大するチャンスがあることを意味している。
　ＡＳＥＡＮを含めた東アジアは約２０億人の人口（世界の３０％）を有する大市場である。各国の経済成長は著しく、技術水準も上昇し続けている。日本の製造業にとって競合相手となるが、同時に広く顧客を開拓できる国・地域である。各国はより高品質の製品を欲するようになり、高度技術を有する日本の中小企業に対する誘致活動が活発になっている。

中小のタイ進出促す

　また、中小製造業の立場からも生産拠点としての優位性と市場開拓の可能性を求め、東アジアに進出する企業が増加。進出した企業も日本の国内拠点においては高度技術に特化し、グローバルな分業体制を構築しようとしている。アジアにおける産業のネットワーク形成が進展しているのである。
　大田区では安定した経済成長を続けるタイに着目し、現地の工業団地と提携して「オオタ・テクノ・パーク」というレンタル型集合工場を０６年６月に発足させた。生産拠点を設置したいがリスクを軽減しなければ進出できない中小企業を後押しする狙いである。現在入居しているのは６社であるが、各社とも国内の受注が低迷しているのに対し、現地での景況感はかなり回復してきている。タイ国内の景気見通しも明るくなっていることに加え、タイは積極的に世界各国との自由貿易協定（ＦＴＡ）を締結しており、地理的にも周辺の新興国であるベトナム、インドネシア、さらにインドにも輸出しやすい条件が整っている。
　大田区はここを拠点として、日本とＡＳＥＡＮとの取引ネットワークを拡張したいと考えている。海外進出しない大多数の中小企業も、アジアとのつながりのなかで生き抜くよう広域的に連携する必要が生じているからだ。

羽田国際化を契機に

　今、日本とアジアとの交易を促進する絶好の環境が生まれようとしている。大田区に位置する羽田空港の国際化だ。今年１０月に国際旅客ターミナルがオープンし、国際定期便の就航が年間約６万回に増加する。さらに国際線と国内線を結ぶ羽田空港ハブ化が国土交通大臣から打ち出された。
　また空港跡地活用について大田区は「羽田空港跡地利用ＯＴＡ基本プラン」において、産業支援・交流機能として先端技術の研究開発や国内外の技術交流拠点等の導入を掲げている。「グローバル・アライアンスセンター」（国際的な受発注取引と技術交流の場）を構築すれば、大田区を中心としてアジアと日本各地を結ぶ「モノづくりにおける国際・国内連携のハブ機能」を発揮できる。アジアの母工場として最先端技術と開発試作機能を生かすことこそが、日本の中小企業によるモノづくりの存在価値を示す道である。

（日刊工業新聞　２０１０年２月２２日付「卓見異見」に掲載）

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         <pubDate>Fri, 05 Mar 2010 13:40:34 +0900</pubDate>
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