液状化調査に対応した簡易で新しい地盤調査技術

第25回入賞製品・技術

奨励賞

液状化調査に対応した簡易で新しい地盤調査技術_写真

概要

全国で膨大な件数のSWS(スウェーデン式サウンディング)試験による地盤調査が実施されていますが、折角の調査が土の硬軟の測定のみで終わってしまい、その土質が砂なのか粘土なのかの明確な判別もできず、正確な地下水位の測定も困難な場合が多いというのが実情です。一部に土質採取や水位測定の試みはあるものの、従来の手法では煩雑な手順と重労働と長い時間を伴う作業となるため実務上ほとんど利用されていません。稀に試験的に採用されることがあっても、例えば土質採取の場合、苦労してなんとか土質試料を手に入れても、目的深度以外での土の混入が避けられず混濁土となってしまうことも多く、精度の良い試料土が採取できませんでした。そのため、当然、SWS試験による信頼性の高い液状化判定は不可能と認識されてきました。

当技術では、この課題を解決し、容易で精度の良い土質採取と正確な地下水位測定を達成するとともに、簡易な土質試験も考案しました。これにより、SWS試験での信頼性の高い液状化判定が、実用レベルで事実上初めて実現しました。当技術は、SWS試験の精度と情報量を飛躍的に向上させ、防災・減災の重要課題である液状化判定の普及・進展に低廉な費用で経済的に寄与することを可能としたものです。

特徴

技術上の特徴は以下の通りです。

  1. 新開発の土質採取器具は、容易に試験孔へ挿入することができ、それを連結して複数深度から精度の良い土質試料を同時に連続採取できる。
  2. 新開発の地下水位測定器具は、容易に試験孔への挿入と伸縮ができ、地下水に到達した際には、その水圧を検知する機構を採用することによって、電気的誤作動のない正確な地下水位測定ができる。
  3. 新考案の簡易土質試験により、液状化判定に必要な土の粒度分析試験が迅速容易に実施できる。

また、コスト上の特徴は以下の通りです。

  • 従来、貫入試験のみであったSWS試験と比較して圧倒的な調査精度向上と情報量増加が達成されているにもかかわらず、費用は従来手法のわずか2倍程度にとどまっている。
  • 時間便益コストを比較すると、従来のボーリング調査の場合、2日間の現場作業と6日間程度の室内土質試験に対して、今回開発の方法では現場作業が半日、新考案の簡易土質試験が当日か翌日までの1~2日間で完了となる。

講評

『液状化調査に対応した簡易で新しい地盤調査技術』は、住宅地盤診断に用いられるスウェーデン式サウンディング試験において、地盤内の土壌サンプルの採取と、水圧センサーを利用した地下水位の計測ができるように工夫した技術です。

大震災以降、住宅地盤の強度や液状化の可能性に対する関心が高まっている中、スウェーデン式サウンディング試験の簡便さを損なわずに、所定の位置の土壌を確実に採取する工夫や、計測装置の販売と地盤調査の実施の双方を対象としたビジネスモデルが評価されての受賞です。

企業情報

社名 株式会社 ランドクラフト
住所 〒146-0082 大田区池上6-1-2 堤ビル5階
連絡先 TEL:03-5700-4600
FAX:03-5700-0691
URL http://www.landcraft.jp/
ものづくり・イノベーション推進課 イノベーション創出担当
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